13日の午前、長刀鉾町の会所からお稚児さんが馬に乗って八坂神社に社参し、正五位少将という10万石の大名と同じ位を授かるといわれています。実際に八坂神社から授かるのは、杉の葉を包んだ「杉守り」で、稚児の証だそうです。本殿に正面から上がる様子や、神の使いとして恭しく接待される様子が、まるで10万石の大名のようであることから、そういわれるようになったともされます。
今回は「まいまい京都」さんの散策で見学をしました。天気が雨とあって馬での社参が行われるかを心配していましたが、参加者さんの強運もあって予定通り目にすることができました。ありがとうございます。お稚児さんは、八坂神社の西楼門の前を通過し南門前で馬から降りると、護衛をする武士の裃姿をした禿の先導で、自らの足で境内に入ってきます。そして特設の手水屋で手を清めた後、本殿の正面から上がっていきます。通常は横の玄関から入っていきますので、破格の待遇といえるでしょう。
お稚児さんが本殿から出てくるときは強力(ごうりき)に担がれて出て来られ、南楼門の前で馬にまたがって記念撮影を行った後、中村楼に入っていきます(中では稚児餅を頂くのがならわしです)。こちらもタイミングよく出会うことができました。こうした行事を効率よく見るには経験が必要ですが、今回はこれまでの経験が生きた散策だったと思います。ご参加者いただきましてありがとうございました。
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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)
気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。2011年秋は京都の紅葉約250カ所、2012年春は京都の桜約200カ所を巡る。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2016」監修。特技はお箏の演奏。