西陣にある京都市考古資料館では、京都市の発掘に伴って出土した貴重な遺物を無料で見学することができます。
京都市考古資料館は、財団法人京都市埋蔵文化財研究所が発掘・調査をしてきた貴重な遺物を展示公開する施設です。具体的には、平安京の発掘調査遺物が特に貴重で、豊楽殿(ぶらくでん)の緑釉瓦や、鳥が刻まれた鴟尾(しび)の一部などは、往時の壮麗な様子を思わせてくれます。墨書人面土器や人物埴輪など個性的な遺物もあり、しかも写真撮影がOKなものがほとんどというのも特徴です。
京都は平安時代以前にも歴史があり、石器時代から江戸時代に至るまで様々な遺跡や遺物があります。こうした普段はなかなか目にする機会のないものを無料で見ることができる場所があるというのは、大変貴重ではないでしょうか。場所は今出川大宮の西側で大きく「西陣」と刻まれた三宅安兵衛遺志碑の石碑が目印です。
なお、11月27日までは玄関を入ってすぐの場所で、金閣寺で発見された「北山大塔」の遺物が展示されています。足利義満が北山山荘を築いた当時は、高さ100mを超える巨大な塔がそびえていたとされ、その頂部分を飾る「相輪」とみられる破片がこの度初めて発掘されました。京都はまだまだ新しい発見がある街。京都市考古資料館は、古(いにしえ)のロマンを感じる場所としてもおすすめです。
日々の京都情報を発信するFacebookグループを始めました!
- Facebookのグループ機能を利用したページ内で、ブログでは未公開の写真や動画、私が眺めている日々の京都の風景や、行事の見学ノウハウなどを月額680円で公開中。詳細やお申込みはこちらから。運営をされているシナプスさん経由のお申込みとなります。
散策・講座のお知らせ
※散策・講座等のご依頼はこちらから!お気軽にご連絡ください。
- 9月8日(木)【受付中!】
幻の都の中心・長岡宮散策と向日市天文館で「銀河鉄道の夜」鑑賞 - 9月10日(土)【まいまい京都さんで受付中!】
【北野天満宮】天空を司る天神の社、北野天満宮を隅から隅まで - 9月15日(木)【まいまい京都さんで受付中!】
【清水寺青龍会】青龍が練り歩く清水寺へ、じっくりご利益めぐり - 9月19日(月)【まいまい京都さんで受付中!】
【西賀茂】秋の洛北・名刹めぐり、比叡山を望む借景庭園へ - 9月24日(土)【まいまい京都さんで受付中!】
【東山】地震・雷・火事・オヤジ!?気象予報士と歩く京都の災害史 - 9月26日(月)【受付中!】
「櫛まつり」の雅な時代風俗行列と初秋の白川散歩
ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)
気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。2011年秋は京都の紅葉約250カ所、2012年春は京都の桜約200カ所を巡る。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2016」監修。特技はお箏の演奏。