本法寺の多宝塔

本法寺 多宝塔
本法寺の多宝塔をご紹介します。

本法寺 多宝塔西陣の日蓮宗のお寺である本法寺の境内に、優美な多宝塔がそびえています。この塔は、江戸時代の寛政年間(1700年代末)の建立で、高さは約15m。洛中では唯一の多宝塔です。多宝塔は、初層が方形、上層が円形、屋根が宝形造(四角錐形)をした塔で、本法寺の塔の内部には釈迦如来・多宝如来が祀られています。

本法寺 多宝塔法華経によれば、釈迦が説法をしていると、地中から七宝でできた塔が涌出してその中に多宝如来が現れ、釈迦の説く法華経の教えを讃えて、塔内に半座を空け並んで座したとされます。高野山の根本大塔など真言系の寺院や、法華経を礼賛し曼荼羅で両尊を左右に並べて配置する日蓮宗の寺院でよく見られる塔です。ただし、真言系では塔の中には大日如来を祀ることもあります。

本法寺 長谷川等伯の像本法寺は、能登の七尾出身の絵師、長谷川等伯が拠点とした寺で、七尾の本延寺の本山が本法寺にあたります。境内には長谷川等伯の像がありますが、像はまるで都に上って来た等伯が塔を見上げるかのように立っています。養父母が相次いで亡くし、己の画才を頼りに妻子を連れて初めてやってきた都の眺め。等伯の目にはどのように映ったでしょうか。本法寺には等伯の大涅槃図や墓も伝わっています。多宝塔のある境内は絵になりますので、機会があれば訪れてみてください。

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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。2011年秋は京都の紅葉約250カ所、2012年春は京都の桜約200カ所を巡る。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2016」監修。特技はお箏の演奏。

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