粟田祭の大燈呂 2016年

粟田祭 大燈呂
粟田神社粟田祭が行われ、今年も大燈呂(だいとうろ)が巡行しました。

粟田祭 大燈呂粟田神社の粟田祭は、千年の歴史を持つ、見どころが多いお祭です。剣鉾や神輿が出る神幸祭の前日の夜に行われるのが「夜渡り神事」。そこに登場するのが、大きな燈籠である大燈呂(だいとうろ)です。大燈呂は約180年前に途絶えましたが、2008年に京都造形芸術大学の協力で復活しました。学生たちが青森のねぶたをイメージして作った灯籠があまりに見事であったため、神社が依頼をして作成したそう。復活に際しては古文書を調べ、氏子への聞き取り調査も行って燈籠のテーマを決めるなどされているそうです。

粟田祭 大燈呂さて、毎年新作が登場するのも大燈呂の楽しみのひとつ。私も毎年ワクワクしながら見に行っています。今年は5基が新調され、昨年に続き合計10基もの立派な行列です。モチーフはいずれも神社とその周辺にまつわるもので、学生たちの力作ぞろい。その由緒を想像してみるのも面白いですが、個々の大燈呂の紹介チラシも配られていました。

粟田祭 大燈呂今年特に目を引いたのが「スサノオノミコトとクシナダヒメ」。スサノオノミコトが青色のたくましい姿で表現されており、その大きさも迫力があります。素晴らしい力作でした。また、因幡の白兎ではサメのリアルさと、優しい表情のオオナムチの手に抱かれたウサギの可愛らしさが対照的。他にも新作では愛染明王と出世えびす、来年の干支の酉(とり)が出ていました。大燈呂はからくりで一部が動くようになっており、出世えびすは酒を飲む所作が見事でした。

粟田祭 大燈呂今回は巡行までは見れませんでしたが、夜渡り神事では大燈呂は知恩院の黒門前にある瓜生石(うりゅうせき)の辺りに進み、石の前で「れいけん祭」が行われます。瓜生石は知恩院ができる前からあると伝わる石で、知恩院の七不思議のひとつとしても知られています。この石に八坂神社の牛頭天王(スサノオ)が降臨して、一夜のうちに石の上に瓜が生えたとされています。「れいけん祭」は、粟田神社と知恩院との合同行事で、比較的珍しい神仏習合の儀式形態を色濃く残す祭事とあって、今年も多くの方で賑わったことでしょう。大燈呂は毎年見に来たくなる秋の行事のひとつです。

粟田祭 大燈呂
粟田祭 大燈呂
粟田祭 大燈呂
粟田祭 大燈呂
粟田祭 大燈呂
粟田祭 大燈呂
粟田祭 大燈呂

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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。2011年秋は京都の紅葉約250カ所、2012年春は京都の桜約200カ所を巡る。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2016」監修。特技はお箏の演奏。

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