京都市の西にある亀岡市には質の高い紅葉スポットがあります。13日夜に神蔵寺のライトアップを訪れました。
例年大変美しい紅葉を見せてくれる亀岡。京都市街地は混雑が激しいことに比べると、亀岡は見事な紅葉をゆっくりと楽しめるエリアでもあります。難点は紅葉スポットが駅から離れて至り、1か所づつの距離も離れていること。基本的には自家用車をお持ちの方におすすめします。紅葉で特に有名なのは、鍬山神社、神蔵寺、出雲大神宮あたりかと思います。
神蔵寺は、湯の花温泉の近くから行くことができます。このお寺は最澄が開基した古社です。道中、少し狭い道を進んでいきますが、境内は赤や黄色で彩りが鮮やかな紅葉が迎えてくれます。昼間は日にあたると抜群の美しさで、川沿いに散ったイチョウの葉が見られるのも風情があります。
そしてなんといっても名物の大カエデ。京都市街地にもこれほどの木はないのではないかという大きさで、写真を撮ってもなかなか画面に収まりきらないほどです。例年11月10日前後に見ごろを迎えるようで、13日にライトアップで訪れた時も幻想的で存在感にあふれる佇まいで迎えてくれました。個人的には、なかなか交通手段がないため神蔵寺を訪れるのは5年ぶり。その時は、この大カエデは散ってしまっていましたが、こうして素晴らしい時に見に来ることができて感動しました。
お寺の方いわく、14日の雨で大カエデは散ってしまうのではないかとのことでしたが、これだけの大木ともなれば散りもみじも大変美しいことでしょう。大カエデ以外にも、境内は参道のカエデやイチョウが美しく、入口にある「見返り橋」の名前の意味がよくわかる、去りがたい風情で色づきます。全体的な紅葉は今週いっぱいは十分に楽しめるでしょう。お車の方は亀岡に足を延ばしていただくのもお勧めです。
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ガイドのご紹介
吉村 晋弥（よしむら しんや）
気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。2011年秋は京都の紅葉約250カ所、2012年春は京都の桜約200カ所を巡る。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2016」監修。特技はお箏の演奏。