高台に建つ男山の地主神・狩尾神社

狩尾神社
八幡市にある京阪・橋本駅の東に狩尾神社(とがのおじんじゃ)があります。

狩尾神社京阪電車で最も大阪寄りにある京都側の駅が橋本駅です。遊郭の跡でも知られ、平安時代初期までは対岸の大山崎とを結ぶ山崎橋があったことから、地名が橋本と呼ばれています。石清水八幡宮が鎮座する男山の西にあり、男山と淀川との間に住宅地が広がっているエリアです。山を造成したからか、たいへん起伏が大きく、地図を見ているだけではわからない強烈なアップダウンのある街でもあります。滅多に降りる駅ではありませんが、ここは八幡市で京都府ですので、今回はその橋本にある狩尾神社をご紹介します。

狩尾神社狩尾神社(とがのおじんじゃ)は、男山の西にある独立した小さな丘の上に建つ神社で、石清水八幡宮の境外摂社です(明治10年に摂社となったそう)。地図で見ると橋本駅の500mほど東で、駅からほぼ直線的に行けそうですが、道中のアップダウンはすさまじく、ふもとにたどり着くまでがたいへん。周りをコンクリートで固められた丘の姿にも驚くでしょう。地元ではプリン山とも呼ばれているそうです。そして南側にある石鳥居の先は、大変急な階段です。ここを登るのか…と、くじけそうになるほど。しかし登って行くと橋本の住宅街や、対岸の山並みが一望できます。

狩尾神社狩尾神社の本殿は国の重要文化財で、慶長6(1601)年に、家康の側室で尾張徳川家の藩祖・徳川義直の生母であるお亀の方を願主として再興されたと伝わります。お亀の方は、男山の南西にある正法寺ゆかりの方で、家康が見初める話も大変面白いのですが今回は割愛します。狩尾神社の創建ははっきりとはしませんが、石清水八幡宮の創建以前から存在する男山の地主神といわれ、天照大御神(あまてらすおおみかみ)、大己貴神(おおなむちのかみ)、天児屋根命(あめのこやねのみこと)をご祭神としています。地元では慈愛の神様として信仰をされているようです。1374年に社殿が炎上したとの記録があり、現在の建物は1601年以降、修理を重ねて現在に至っています。

狩尾神社今はひっそりとした佇まいの地元の神社といった印象ですが、かつての神仏習合の時代には仏像を祀るお堂もあったようで、橋本駅のすぐ東にある西遊寺には、かつて神社の傍らにあった帝釈天堂に祀られていた帝釈天像が移され、八幡市最古の仏像ともいわれています(非公開)。住宅街の中に取り残されたような狩尾神社ですが、昭和34年に辺りの開発が始まる前は、木々に囲まれた高台の神聖さを感じるお社だったことでしょう。変わり果てたであろう姿を思いながら、参拝させていただきました。

狩尾神社
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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。2011年秋は京都の紅葉約250カ所、2012年春は京都の桜約200カ所を巡る。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2016」監修。特技はお箏の演奏。

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