京都で雪景色に出会える可能性が高いのが鞍馬と大原。私の経験的には、鞍馬のほうが日陰が多いため、昼過ぎまで雪が残っていることも多いといえるでしょう。今回も昼過ぎに訪れてみました。鞍馬寺への道のりは険しいですが、ケーブルがあり昇りは使うとかなり楽になります。なお、ケーブルは昨年5月に新しい4代目車両「牛若號IV」に変わっています。
ケーブルで山の上に行くと、一気に景色が白くなりました。昼過ぎでも木の上に雪が残っているのは素晴らしいことです。鞍馬寺へはケーブルの降り場からさらに階段を上っていく必要がありますが、息を切らして上っていくのもワクワクするほどです。本殿金堂の前まで到着をすると、遠くに雪の比叡山も望めました。一方、本殿金堂の周りの平坦地には山のように除雪をされた雪が積もっていました。鞍馬寺は海外の方も多く、雪で遊んでいる様子も印象的です。
参拝を終えて、さらに上を目指します。木の根道の雪景色も綺麗だと思い、しばらく山道を登っていくと、足元にもさらに雪が増えてきた気がしました。登りの頂点になる義経背比べ石から左手側に、木の根道のひとつがあります。予想通りの美しい眺め。ここでしか見ることのできない光景だと感じます。雪の量もこれくらいがちょうどよいかもしれません。
そこからさらに奥へと歩みを進めると大杉権現社があります。海外からの方もここまではやって来ず、静かな空間を味わえる場所です。雪に覆われた空間は神秘的で、寒さも忘れるほどでした。ここまで来るのはエネルギーも必要ですが、その甲斐のある光景です。雪の鞍馬山の様子は写真でご覧ください。
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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)
気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。8年ぶりに受験した第13回京都検定で再度1級に合格し「京都検定マイスター」となる。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2017」監修。特技はお箏の演奏。