建仁寺の塔頭・両足院(りょうそくいん)では、恒例の半夏生の庭の公開が7月6日まで行われています。今年も先日訪れてきました。毎年のように訪れていますが、年々人が増えて有名になり昔のような静けさはありませんが、ハンゲショウの美しさは変わりません。臨池亭でのお茶席はすでに終了して、現在はお庭に下りられなくなっていますが、その分人が写らない光景を写真に収めることができます。
半夏生は、この時期に葉の表側を白く染める不思議な植物。半夏生は半化粧と書くこともでき、緑の葉を一部だけ残して白く変化する様子から「半分だけ化粧をした」、つまりハンゲショウ(半化粧)と呼ばれるようになったとする説があります。また夏至の日から数えて11日目は「半夏生」呼ばれる雑節ですが、田植に関連する節目として日本では大切にされてきました。
その半夏生の時期を知らせるかのように花が咲くため、植物の名前になったともいわれています。現在は梅雨の時期に目を楽しませてくれる植物として知られています。京都では勧修寺や大覚寺など水辺で美しい姿を見せてくれます。両足院では、緑の鮮やかなお庭に純白の半夏生が広がる様子が見事です。
また両足院は解説も充実しています。開山の龍山徳見(りゅうざんとっけん)や、林浄因(りんじょういん)が伝えた饅頭の話などを聞かせてくれます。美しい両足院のお庭。この時期に是非ご覧になってみて下さい。
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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)
気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。8年ぶりに受験した第13回京都検定で再度1級に合格し「京都検定マイスター」となる。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2017」監修。特技はお箏の演奏。