桜の名所として名高い平野神社は、もとは平城京にあった皇后・高野新笠の御殿に祀られていた神社で、長岡京を経て平安遷都時にこの地に移されたとされています。高野新笠は百済系の人物で、第一の祭神「今木神(いまきのかみ)」は百済の先祖を神格化したものだと言う説もあります(ただし平野神社によると、学問上では否定されているといいます)。高野新笠の子が平安遷都を行った桓武天皇です。すなわち平野神社は朝廷にとっても大切な神社で、桓武天皇の子孫から枝分かれをした源氏や平氏など、諸氏の氏神としても信仰されました。
平野神社の神々は総称して「平野皇大神(ひらのすめおおかみ)」と称され、具体的には4柱の神様がお祀りされています。今木神は今を生きる力を与えてくれる神様。久度神(くどのかみ)は、生活に困らないように導いてくれる神で竈(かまど)の神様。古開神(ふるあきのかみ)は、邪気を払ってくれる神様、比売神(ひめのかみ)は、新しいことを生みだしてくれる女性の守り神。それぞれの神様は活力・やる気につながる印象。ご利益でもパワーを頂ける場所のようです。
そんな境内にそびえるのが樹齢約400年というクスノキ。幹回りは5m近くある立派な木でご神木になっています。少し離れてみるとその大きさが際立っています。クスノキの根元には足場があり、幹の周りを歩きながらパワーを頂けるようになっています。今木神が与えてくれるという「今を生きる力」を感じられそう。ぜひ、その生命力を感じてみてください。
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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)
気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。8年ぶりに受験した第13回京都検定で再度1級に合格し「京都検定マイスター」となる。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2017」監修。特技はお箏の演奏。