16日、17日に、東山の松原通界隈の弓矢町で武具飾が行われました。
弓矢町の武具飾も祇園祭の行事。江戸時代、弓矢町には八坂神社に奉仕する人々(犬神人)が住んでおり、祇園祭の神幸祭の時には6人の法師武者と30人の甲冑姿の武者が神輿行列に供奉していました。明治以降は清々講社に属する列として神幸祭や還幸祭に供奉するようになりました。しかし、財政的な負担や甲冑の損傷が大きくなってきたため、還幸祭は昭和41年を最後に、神幸祭は昭和49年を最後に参加をしなくなり、昭和50年からは神幸祭の日取りに合わせて、弓矢町武具飾として虫干しを兼ねて、各家に甲冑が飾られます。
弓矢町は松原橋の東から西福寺前あたりにかけての松原通にあり、甲冑もこの界隈で展示されています。現地には展示されている場所が書かれた地図が入ったチラシもありました。どの甲冑も見事で、往時の行列はさぞ迫力があったのだろうと思わされます。中でも、弓箭閣(きゅうせんかく)と呼ばれる会所では大将と呼ばれている立派な甲冑と御使い武者の甲冑2領が並んでいます。裏には蔵があり、普段は各家の甲冑も収められているそうです。
弓箭閣は裏路地にありますので、こうした場所があることを初めて知る方も多いのではないでしょうか。弓箭閣の2階にも甲冑が展示されており、さらに貴重な弓矢町の文書類も展示されてます。本年の公開は終わりましたが、祇園祭ファンの方は来年以降にぜひ訪れてみてください。
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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)
気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。8年ぶりに受験した第13回京都検定で再度1級に合格し「京都検定マイスター」となる。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2017」監修。特技はお箏の演奏。