8月5日に笠置夏まつりがあり、花火大会も行われました。音の迫力や間近で打ち上げられるのが特徴です。
京都府南部に位置する笠置(かさぎ)は、歴史的には後醍醐天皇が立てこもり、鎌倉幕府側と対峙した笠置山が知られ、磨崖仏(まがいぶつ)や巨石が並ぶ笠置寺があります。温泉もあり、桜が美しく、木津川の河川敷にはキャンプ場もあってこの時期は賑わっています。交通手段は自家用車か、JRでも木津駅から乗り換えて行くことができます。ただ、木津駅→加茂駅→笠置駅と1駅ごとに乗り換えが必要で、本数も少ないため時間はよく調べて訪れてみてください。なお、花火の終了後には臨時列車も出ます。
笠置は2016年10月時点で日本で二番目に人口が少ない町で、2013年11月から2015年4月まで1年半にわたって出生ゼロが続いたことも話題になりました。山間であり、その活性化が大きな課題ですが、昨年「笠置まちづくり株式会社」が設立されて町の活性化に民間の力も入れて取り組まれています。JR笠置駅にはこのたび新しいテナントが入ったそうです。
笠置夏まつりでは、笠置駅前に露店が並び、駅近くの木津川河川敷では花火大会も行われます。毎年の恒例行事で、花火も打ち上げられるとあって、おそらく1年で一番といってよいほど笠置に人が訪れます。河川敷はキャンプ場ともなっていて車で訪れることもできますが、駐車場が満杯になると笠置に入る道が封鎖されるそうで、時間には余裕をもって訪れるとよいでしょう。
花火の特徴は、山に響き渡る爆音と、打ち上げ場所が本当に目の前ということです。打ち上がる様子もよくわかり、今年は1600発の花火が約30分にわたって次々に打ち上げられました。音の迫力と迫りくる花火の勢いは、他の花火大会ではなかなか味わえないかもしれません。眺めている人は多いものの、河川敷は広いため、ゆったりと眺めることができ、キャンプ場なのでテントを張って見ている方も多数おられました。また訪れてみたいと思う花火大会でした。花火の爆音は動画もありますのでご覧ください。
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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)
気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。8年ぶりに受験した第13回京都検定で再度1級に合格し「京都検定マイスター」となる。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2017」監修。特技はお箏の演奏。