台風5号は7日に通過していきました。京都では大きな被害は発生していないようです。
北陸や滋賀県を中心に大きな爪痕を残した台風5号。8日午前3時に温帯低気圧に変わり、速報値ではありますが、存在した時間が18日と18時間となり、1951(昭和26)年の統計開始以降では、歴代3位の長寿記録となりました。ちなみに1位の記録で19日と6時間のため、あと12時間で1位に並ぶという記録でした。台風は1951年以降で1700余りの数が発生していますので、その中で3位というのは特異な台風であったといえます。
長寿となった理由は南海上の海水温が高く勢力が維持されたこと、そして台風を流す風が存在期間を通じて弱く、台風の勢力が維持される場所にとどまり続けたということが挙げられます。デジタル台風のデータによると、平均移動速度は15.6kmにとどまり、自転車並みの遅い速度のまま、時には停滞をしたことが長寿に結びつきました。
京都でも7日は警報が出て、京の七夕などのイベントが中止となるなど影響が出ました。京都市街地は盆地のため比較的風は吹きにくいですが、今回は雨が多くなるコースとあって、翌日の8日も川が増水していました。ただ、鴨川は8日夕方には水位が下がってきて、目立った被害はなかったように思います。まだまだ台風シーズンは10月にかけて続きます。お盆の期間中も大気の状態は不安定な日が多そうで、集中して雨が降ることもあるかもしれません。引き続き、天気の状況にはご注意ください。
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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)
気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。8年ぶりに受験した第13回京都検定で再度1級に合格し「京都検定マイスター」となる。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2017」監修。特技はお箏の演奏。