京都御所と大雲院

京都御所
最近ご案内で訪れた京都御所と東山の大雲院の風景です。

京都御所 御池庭先日「まいまい京都」さんのコースで京都御所を訪れました。昨年から通年公開が始まり、四季の風景を気軽に楽しめるようになりました(月曜休み)。現在の京都御所は、幕末の安政2(1855)年に再建をされたものですが、それ以前の寛政2(1790)年に平安様式に倣って再建された建物を踏襲しているため、特に紫宸殿や清涼殿では江戸時代の建築でありながら平安時代を再現した部分が随所にみられます。すなわち、平安京の内裏の面影を色濃く感じることができる建物なので、平安時代を偲ぶにはたいへんよい場所ともいえます。

大雲院 祇園閣一方の大雲院は、京都旅屋の自前散策で訪れました。多くの方にご参加いただきありがとうございました。大雲院は、正親町(おおぎまち)天皇が織田信長とその息子の信忠の菩提を弔うために創建したお寺で、境内には信長と信忠の墓(供養塔)もあります。さらに目を引くのは祇園閣。現在の大雲院がある場所は、武器商人で財を成した大倉喜八郎が昭和初期に建てた真葛荘という別荘地で、そこに祇園閣も築かれました。

大雲院祇園閣は喜八郎の90歳の誕生日を祝うために建てられた展望台で、先端に羽ばたく鳥は、喜八郎の幼名である鶴吉、あるいは号の鶴彦の名にあるように「鶴」です。なんとも豪快な建物は伊東忠太の設計で、細部の装飾や妖怪のデザインも凝っています。内部は昭和63年に描かれた敦煌の壁画で飾られ、中でも清水型の十一面千手千限観音の絵は必見です。年中祇園祭の鉾を見たいとの願いから、鉾の形に作られた祇園閣。さぞ喜八郎も満足したのかと思いきや、完成を待たずに先端の鶴がごとく天に召されてしまったといいます。普段は非公開の大雲院は、9月末まで公開され(休止日あり)、祇園閣からの素晴らしい眺めも楽しめます(ただし写真撮影は不可)。この機会に訪れてみてください。

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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。8年ぶりに受験した第13回京都検定で再度1級に合格し「京都検定マイスター」となる。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2017」監修。特技はお箏の演奏。

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