初秋の花が咲く京都

常林寺
京都は彼岸の頃に見ごろを迎える花が、今年も見ごろに入ってきました。

萩の花京都では今年は順調に初秋の花が見ごろに入ってきています。萩は出町柳の常林寺が見ごろで、御所東の梨木神社は境内でも咲き具合に差がありますが、5分程度にはなってきたでしょうか。原種の藤袴も咲いてきていました。甘い香りが特徴で、ツマグロヒョウモンが飛んでいます。

梨木神社彼岸花も各地で花を咲かせています。彼岸花(曼珠沙華)は一斉に花を咲かせますが、これはソメイヨシノと同じように遺伝子が同じクローンだからだそう。彼岸花の原産地は中国で、縄文時代に日本に伝えられたわずかな株がもとになっているといわれています。日本の彼岸花の遺伝子は三倍体と呼ばれるもので、種をつけず球根で増え、そのかわり球根が大きいのが特徴です。

藤袴 梨木神社彼岸花の球根には毒がありますが、この毒は水にさらしておけば溶けるため、食用にすることができます。いざという時の非常食として日本各地に広まっていきました。種をつけない三倍体が伝えられたのも、大きな球根を重視したからだと推定されます。また、彼岸花に不吉な言い伝えが多いのは、毒のある彼岸花を子供に触らせないためだともいいます。

彼岸花 護浄院ほかにも、墓地に多いのは、墓地は災害に強い安全な土地に作られたので、非常食である彼岸花をあえて墓地に植えたからだとか、土手に多いのは土を引き締めて崩れるのを防ぐためだとか、毒によって草の繁殖を抑え、ネズミやモグラを遠ざけるからだとか、納得感のある話が様々にあります。いずれにしてもその名のとおり、お彼岸を教えてくれる花ですね。今週末は各地で初秋の花が出迎えてくれるでしょう。

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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。8年ぶりに受験した第13回京都検定で再度1級に合格し「京都検定マイスター」となる。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2017」監修。特技はお箏の演奏。

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