昔ながらの雰囲気のある摩気神社

摩気神社
南丹市園部町にある摩気神社(まけじんじゃ)は、昔ながらの雰囲気が人気のある神社です。

摩気神社京都府の丹波地方には、南丹市美山町をはじめ、茅葺屋根が美しい建物があります。南丹市園部町にある摩気神社も茅葺屋根の社殿が印象的で、その昔ながらの雰囲気を求めて、ドラマや映画のロケでも使われることがあります。神社の場所は園部町の中心地から西へと行った園部川の上流、竹井集落にあります。

摩気神社祭神は大御饌津彦命(おおみけつひこのみこと)で、1100年前に成立した「延喜式」にも載る古社です。大御饌津彦命は、水や食物を司る神で、付近の村々の総鎮守として現在も農作物の成長に関わる神事が行われています。摩気(まけ)の名称も、祭神の「御饌(みけ)」に由来するとされます。饌(け)は食物の古語で「御饌(みけ)」は神に奉る食物の意味になります。

摩気神社神社は平安時代末期の白河天皇以来、近隣の九品寺の鎮守ともなりました。江戸時代には園部藩を治めた小出氏の祈願所としても信仰され、1761年の火災後も藩主の支援で1767年に復興し、この時の社殿が現在まで伝わっています。

摩気神社境内は、1808年に建立された入り口の神門から歴史を感じる雰囲気に満ち、門をくぐると奥に見える正面の拝殿の茅葺屋根が印象的。本殿は一間社流造で一間社の社殿としては京都府下でも最大とされます。その左右(東西)の摂社にも覆屋があり、いずれも茅葺。屋根が苔むしてひなびた光景に、なんともいえない趣があります。長い歴史を物語っているような非日常の光景だと思います。また、昭和初期に建てられた拝殿の天井は最上級の折上小組格天井で、人々のこの神社に対する思いがわかるようです。山間にある静かな境内。機会があれば訪れてみてください。

摩気神社
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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。8年ぶりに受験した第13回京都検定で再度1級に合格し「京都検定マイスター」となる。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2018」監修。特技はお箏の演奏。

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