5日に、西本願寺を訪れました。境内の大イチョウは散っています。
西本願寺には大きなイチョウがあります。御影堂前の横に広がるイチョウは「水吹きイチョウ」と呼ばれ、天明の大火や幕末の元治の大火の際には火の粉を浴び、水を吹き出しながら御影堂が燃えるのを防いだといわれています。イチョウは水分が多いため、水を吹く話もあながち作り話ではないようです。なお、この横に広がる形は、根が上に広がるが如く見えるため「逆さイチョウ」とも呼ばれますが、実際にはまだ木が小さい頃から剪定が行きとどいていたからだと考えられています。
一方の阿弥陀堂前にも、こんもりとした非常に大きなイチョウの木があります。こちらは特にいわれは残されていませんが、存在感のあるイチョウの木で、樹齢が200年ほどと考えられています。10月の台風で、この木の太い枝が折れてしまい、樹形が変わってしまいました。その痛々しい姿には、本当に悲しい気持ちになりました。境内ではこの木に特にだけ大きな被害が出ました。
大変残念なことですが、今年も色づく様子を見に訪れてみました。すでに散りが進んで最終盤でしたが、色づく様子を見ることができて一安心です。数年経てば周囲から枝葉が伸びて、樹形を取り戻してくるかもしれません。これからも枯れることなく、立ち続けてくれたらと願っています。
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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)
気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。8年ぶりに受験した第13回京都検定で再度1級に合格し「京都検定マイスター」となる。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2018」監修。特技はお箏の演奏。