今年も盛況の「ゑんま堂大念仏狂言」

ゑんま堂大念仏狂言 靭猿
千本ゑんま堂(千本閻魔堂)では、5月4日にかけて「ゑんま堂大念仏狂言(ゑんま堂狂言)」が行われています。

ゑんま堂大念仏狂言 二人大名千本ゑんま堂は、閻魔堂の名でも知られる通り、お寺の御本尊が閻魔大王で、その両脇には閻魔様に仕える検事(司命尊)と書記役(司録尊)の像も伝わっています。毎年5月1日~4日には、「ゑんま堂大念仏狂言(ゑんま堂狂言)」が、野外の舞台にて行われています。地元の方から高い人気があり、連日席は満席で立ち見も出るほど賑わいます。雨天の場合は堂内になりますが、入り切れないほどの人出となりますのでご注意ください。公演予定は「ゑんま堂狂言保存会」のホームページで確認できます。

ゑんま堂大念仏狂言 えんま庁今年は公演初日を見に行ってきました。ゑんま堂大念仏狂言は、最初の演目が「えんま庁」と決まっています。壬生狂言や清凉寺の嵯峨大念仏狂言は無言で行われますが、ゑんま堂の狂言はセリフがあるのが基本で、初心者でも親しみやすく分かりやすいのが特徴です。しかしながら、この「えんま庁」の演目はセリフなしの無言劇。その分、所作が印象に残りやすく、セリフはなくともストーリーはおおよそ伝わるでしょう。何より動きが面白いです。あらかじめ、保存会のホームページの演目解説で予習をしてから目にすると、より見どころがわかることでしょう。

ゑんま堂大念仏狂言 二人大名「二人大名」は、しかめ面をした大名の面と、脱がされていく服、滑稽な所作とのギャップが大変面白く、「福釣り」は、はっきりとした聞き取りやすい声で感情豊かに演じられているのが印象的でした。どの演目も本当に面白く、会場は笑いに包まれていました。

ゑんま堂大念仏狂言 靭猿この日の最後の演目は「靭猿(うつぼざる)」。猿を演じる2歳の子が可愛すぎでした。ちなみに猿回し役はお父さんです。この靭猿は、幼少時のデビュー狂言として有名で、筋書きも心を打つ内容。小さな子の一生懸命な演技には、感動させていただきました。会場の皆様も暖かく見守っておられたと思います。

ゑんま堂大念仏狂言 福釣りさて、今年はゑんま堂創建1000年記念公演とのことで、狂言の奉納期間では初という「千本六斎念仏」の奉納も3日13時~14時半で行われます。また、約80年ぶりに「船弁慶」の演目が復活。スケジュール的に3日16時以降~17時頃で行われるのではと思います。4日午後~夜まで行われていますので、よければ足を延ばしてみてください。

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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。8年ぶりに受験した第13回京都検定で再度1級に合格し「京都検定マイスター」となる。第14回京都検定1級(合格率2.2%)に最高得点で合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2018」監修。特技はお箏の演奏。

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