京都各地で倒木被害が多数!参拝・拝観情報に注意を

白川沿い
台風21号により暴風が吹き荒れた京都。各地で倒木の被害が発生しています。樹木の多い場所では復旧に時間がかかり、目先は拝観情報に注意が必要です。

大谷祖廟台風21号による暴風は、室戸台風以来の風を京都にもたらしました。最大瞬間風速は39.4m/sを記録し、明治以降の観測記録の中で歴代2位という恐ろしい風となりました。10分間の平均風速である最大風速は21.8m/s、日最低気圧は966.3hPaで、いずれも歴代5位の記録となっています。室戸台風、第2室戸台風、伊勢湾台風、ジェーン台風など、過去に被害をもたらした名だたる台風と肩を並べる、恐るべき数字を記録しています。

烏丸通夕方に風が収まってから、ヘルメットを着用して、烏丸通から東山の一部の様子を確認してきました。烏丸通はユリノキの倒木が時折見られます。不安定な木もあるためご注意ください。東本願寺前の倒木は、短期間で片付けられていました。主要道路は真っ先に倒木を処理しており、対応が大変迅速なのは驚きました。ガラスが落下する被害のあった京都駅は、駅舎に立ち入り禁止となっていました。

白川沿い東福寺も参道の倒木は早くも片付けられていました。カエデの木にもある程度の被害は出ているようです。円山公園の祇園しだれ桜は一部枝が折れていますが無事。その周りの小さな桜はやや大きな枝が折れたものあり。桜は細かい枝は多数折れています。一本、裂けた木もありました。柳も折れています。

祇園白川今日見た中で最も被害が大きかったのが、三条の南の白川沿いです。柳が多数倒れていて、大変ショッキングな光景が広がっていました。他所でも柳の木が倒れているのが目につき、風には弱い木なのかもしれません。また、ある家の屋根にはトタンが飛んで来ており、こちらも衝撃的な光景でした。祇園白川も、柳の木が辰巳大明神に倒れかかっていました。

元有済小学校 太鼓望楼そして、三条の元有済小学校の「太鼓望楼」。明治の名残の貴重な登録有形文化財で、私もたびたび解説をしてきました。以前から強風で倒壊しかねないのではと気になっていましたが、まさか本当に壊れてしまうとは。大変ショックです。その他、平野神社、平安神宮神苑、下鴨神社、大覚寺、真珠庵、地蔵院(竹の寺)、建勲神社、実光院、勝林院、化野念仏寺が、私が調べた範囲では、明日5日は参拝・拝観休止。長期化するところもあるかもしれません。平野神社では東福門院寄進の拝殿が倒壊してしまいました。宇治神社では鳥居が倒壊したそうです。まだこれから被害が明らかになるところも多いと思いますが、各地の被害がたいへん心配です。

京都駅
落ちた瓦
烏丸通
東本願寺前
辰巳大明神
白川沿い

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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

第14回京都検定1級(合格率2.2%)に最高得点で合格。気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。8年ぶりに受験した第13回京都検定で再度1級に合格し「京都検定マイスター」となる。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2018」監修。特技はお箏の演奏。

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