今年は南座の改修が終わり、11月1日から吉例顔見世興行が始まることに伴い、すでに「まねき看板」が上がっています。
2016年から耐震補強工事に入っていた南座ですが、工事が終わり、今年は11月から約2か月間「吉例顔見世興行」が行われることになりました。昨年はロームシアター京都に上がった「まねき看板」ですが、今年は2年ぶりに南座に上がっています。まねき看板は、例年11月25日に南座に掲げられて京都の師走の風物詩として知られていますが、一足早いお披露目です。
看板の文字は「隙間がないほど大入りになるように」との願いから、太く丸みを帯びた「勘亭流」という書体で隙間なく役者の名を記されています。人が中へと入ってくるようにと、内向きに字がまとめられているのが特徴です。全国でも江戸時代以来の古式が残るのは南座だけだそう。
かつては芝居小屋と歌舞伎役者との契約は、プロ野球選手のように1年更新。もともとは長期契約でその間は他の芝居小屋での出演もできなかったそうですが、それでは顔ぶれが単調になってしまうということで考え出された仕組みです。顔見世興行はその年のその芝居小屋の顔ぶれを披露する、最も大切な興行であったわけです。これは旧暦の11月初旬に行われていましたが、明治以降には新暦の12月に行われるようになりました。
今年は南座のこけら落としで、10月27日に70人の歌舞伎役者さんをはじめ総勢約150名が四条通を歩くお練りが行われたことが、大きな話題となりました。例年以上に人気となっている南座の吉例顔見世興行。きっと多くの方を魅了してくれることでしょう。
「京ごよみ手帳2019」訂正のお知らせ
・P39の三十三間堂「楊枝のお加持と大的大会」の日程が1月14日となっていますが、正しくは「1月13日」です。
・P225の「京都御所」のデータで、2番の休みは「月曜(祝日の場合は翌日)・年末年始・別途不定休あり」です。
ご迷惑をおかけいたします。
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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)
第14回京都検定1級(合格率2.2%)に最高得点で合格。気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。8年ぶりに受験した第13回京都検定で再度1級に合格し「京都検定マイスター」となる。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳」監修。特技はお箏の演奏。