非日常の雰囲気がある大晦日の夜

大晦日の平安神宮
2018年の大晦日はご案内で東山や西陣を歩きました。大晦日の京都はまさに非日常の雰囲気です。

大晦日の平安神宮平安神宮は大晦日の夜から開門されています。日付が変わる頃から初詣の人びとで賑わいますが、大晦日の夜は人もまばらで静かです。普段は目にすることができない夜の社殿はたいへん幻想的で、まさに非日常の夜の象徴のようにも感じます。平安神宮は、平安京を創始した桓武天皇と、幕末に京都で一生を終えた最後の天皇である孝明天皇をお祀りし、こちらに参拝をすれば京都中の神社に参拝をしたのと同じご利益を授かれるともいわれます。

北野天満宮 火之御子社鑽火祭大晦日の京都には様々な行事もあります。八坂神社の「をけら詣り」が有名ですが、除夜の鐘を撞くお寺も多く、普段は閉まっている社寺が夜通し開門をしていたり、思いがけない仏様を拝めたりもします。様々な意味で非日常の特別な雰囲気が味わえる夜でもあります。北野天満宮では、大晦日の夜から境内にある火之御子社(ひのみこしゃ)の祭例で「天満宮のをけら詣り」とも呼ばれる、火之御子社鑽火祭(きりびさい)が行われました。古式のままに鑽(き)り出した浄火を火縄に移して持ち帰り、無病息災の祈願と、新年の火種に用いるというもの。火縄は社務所で授与され、炎は本殿前に灯されています。地元の方々が今年も順番に火縄に火を灯して、クルクルと回しながら帰って行かれました。

報恩寺 撞かずの鐘西陣界隈の寺之内通沿いはその名の通りお寺が多く、西陣織で栄え財力があった街には、立派な鐘を持っている日蓮宗のお寺がいくつもあって、大晦日はどこからともなく、鐘の音が聞こえてきます。今回は、年越しの散策で妙顕寺・報恩寺・妙蓮寺の除夜の鐘を訪れてきました。報恩寺の鐘は「撞かずの鐘」として知られますが、大晦日であればその音色を聞くことができます。

妙顕寺 除夜の鐘妙顕寺は新年に日付が変わってから撞き始めます。年が変わる前に整理券が現場で配られて一般の方も撞くことができますが、整理券が手に入らなかった場合でも、整理券の方が終われば順次撞かせていただけ、私たちも鐘を撞いて新年を迎えることができました。撞いた後には甘酒もいただけ、体も温まりました。今回はご案内で多くの方と大晦日の夜をご一緒させていただきました。本当にありがとうございました。

「京ごよみ手帳2019」訂正のお知らせ

・P39の三十三間堂「楊枝のお加持と大的大会」の日程が1月14日となっていますが、正しくは「1月13日」です。
・P225の「京都御所」のデータで、2番の休みは「月曜(祝日の場合は翌日)・年末年始・臨時休あり」です。
ご迷惑をおかけいたします。

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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

第14回京都検定1級(合格率2.2%)に最高得点で合格。気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。8年ぶりに受験した第13回京都検定で再度1級に合格し「京都検定マイスター」となる。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳」監修。特技はお箏の演奏。

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