三千院の雪景色

三千院
12月29日に降った京都の雪。大原の三千院の光景です。

三千院三千院は大原を代表するお寺で、往生極楽院の阿弥陀三尊、眺めるお庭・歩くお庭をそれぞれ楽しめ、苔や石仏も趣が深く、アジサイも知られています。そして雪景色もまた素晴らしく、広い境内をつつむ水墨画のような光景は、古と変わらぬ大原の山里の風景を伝えているかのようです。

三千院座って眺める最初のお庭、聚碧園(しゅうへきえん)は、客殿のガラス窓が閉められ、お抹茶をいただくこともできます。あるいは縁側に出てお庭を眺めてみても、普段とは違った趣があります。雪をかぶった段々の植え込みが、強弱のある印象を与えてくれました。池も凍っていました。

三千院本堂である宸殿を経て、普段は苔の美しい有清園(ゆうせいえん)へと歩いて行きます。苔の緑を覆い尽くす白の世界。傾きゆく日差しに、しんしんと降り出した雪。往生極楽院の阿弥陀三尊の輝きは、いつにもまして鮮やかです。現代人でもこれほど美しいと思えるならば、きっと昔の人々はさらなる感慨を抱いたのでしょう。

三千院金色不動堂や観音堂を経て、売炭翁と呼ばれている鎌倉時代の石仏を参って戻ります。林の中をゆっくりと歩いていると、深い山の中にでも来たように感じます。雪が作り出す光景は、日常を非日常に変え、自然との距離を近くしてくれるように思います。雪の大原もたいへんおすすめです。

「京ごよみ手帳2019」訂正のお知らせ

・P39の三十三間堂「楊枝のお加持と大的大会」の日程が1月14日となっていますが、正しくは「1月13日」です。
・P225の「京都御所」のデータで、2番の休みは「月曜(祝日の場合は翌日)・年末年始・臨時休あり」です。
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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

第14回京都検定1級(合格率2.2%)に最高得点で合格。気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。8年ぶりに受験した第13回京都検定で再度1級に合格し「京都検定マイスター」となる。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳」監修。特技はお箏の演奏。

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