先日、双ヶ丘(ならびがおか:双ヶ岡、雙ヶ岡)へと登ってきました。山頂の一の丘からは素晴らしい眺望が広がっています。
双ヶ丘(ならびがおか)は、妙心寺の西、仁和寺の南にある南北に長い独立丘陵で、北から一の丘(山頂)、二の丘、三の丘と峰が続いています。離れて眺めると、特に一の丘と二の丘がラクダのこぶのような姿で印象的です。双ヶ丘の山中には「双ヶ岡古墳群」と称される6世紀後半から7世紀前半に築かれた大小の古墳があり、特に一の丘の山頂の古墳は直径44m・高さ8mの円墳で、全長15.8m・玄室長6.4m(京都市埋蔵文化財研究所の資料より。現地看板では6.1m)の石室は、右京近辺では太秦面影町の蛇塚古墳の石室に次ぐ大きさを持っています。丘は秦氏ゆかりの蚕ノ社や太秦からも近く、秦氏の有力者が被葬者と推定されますが、平安時代初期に付近に山荘を築いた清原夏野(きよはらのなつの)の墓とする説があった関係で、一の丘山頂には清原夏野の墓との碑が建てられています。なお、石室内の調査はされていますが盗掘にあっており、副葬品のほとんどが失われていました。
山中は散策路が整備されており、それぞれの丘に登ることが出来ましたが、昨年の台風による倒木被害が2019年4月の段階でも残っており、三の丘・二の丘は依然立入禁止となっています。ただ、最も高く眺望が抜群の一の丘へは登ることが出来ます。ルートは複数あり、北側からの方が急勾配ですのでご注意を。ただ、さほど長い道のりではなく、気軽に登れる範疇でしょう。
一の丘山頂には先述の古墳があり、その上からは嵐山・嵯峨野方面や、北の仁和寺周辺が一望できます。しんどい道のりを登ってきたご褒美ともいえるでしょう。古代の豪族もこの場所からの眺めを元に古墳を築いたのでしょうか。古墳の石室の一部は古墳の南西側に露出していますので、古墳の下から回り込んでご覧下さい。内部へは立ち入れません。下りも足下がかなり急な道もありますので、十分にご注意いただければと思います。
「京ごよみ手帳2019」訂正のお知らせ
・P39の三十三間堂「楊枝のお加持と大的大会」の日程が1月14日となっていますが、正しくは「1月13日」です。
・P225の「京都御所」のデータで、2番の休みは「月曜(祝日の場合は翌日)・年末年始・臨時休あり」です。
ご迷惑をおかけいたします。
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新緑輝く下鴨神社の特別拝観と流鏑馬準備中の糺の森へ - 5月6日(月・祝)恐らく午後 → 行き先未定、5月14日(火)妙法院の小五月会、特別公開、5月15日(水)午前 → 御苑で眺める葵祭の行列(雨天は16日)
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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)
第15回・第14回京都検定1級(合格率2.2%)に2年連続の最高得点で合格。気象予報士として10年以上。京都検定マイスター。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳」監修。特技はお箏の演奏。