まだ台風の爪痕が残る鞍馬~貴船への山道

鞍馬山中
昨年、一昨年の台風で大きな倒木被害が出た鞍馬~貴船の山道を歩いてきました。

鞍馬山中 木の根道先日、ご案内で鞍馬寺と貴船神社を訪れました。鞍馬と貴船は山道で結ばれており、途中の「木の根道」や「奥の院魔王殿」はよく知られています。2017年10月22日には台風21号接近の中で「鞍馬の火祭」が強行されましたが、その晩は日付が変わってから一時風が強まり、京都地方気象台の観測では過去52年(当時)で最も強い風が吹きました。鞍馬山の山中でも大きな被害が出て、多数の倒木や崩落が発生。鞍馬と貴船を結ぶ道は通行止めとなり、復旧には約1ヶ月を要しました。

鞍馬山中 大杉権現社さらに翌2018年9月4日には奇しくも同じ「台風21号」により今度は強い南風が吹いて、2017年以上に大きな倒木被害が発生しました。2018年の台風21号による暴風は京都で最大瞬間風速で39.4m/sを記録し、明治以降の観測記録の中で歴代2位という恐ろしい風となりました。10分間の平均風速である最大風速は21.8m/s、日最低気圧は966.3hPaで、いずれも歴代5位の記録となっています。室戸台風、第2室戸台風、伊勢湾台風、ジェーン台風と、過去に被害をもたらした名だたる台風と肩を並べる、恐るべき数字を記録しています。

鞍馬山中 大杉権現社風圧は風速の「2乗」に比例するため、風は風速の数字が増えると急激に圧力が増すという性質があります。強い風は決して侮ってはいけません。昨年の倒木被害で、鞍馬の火祭は中止、鞍馬寺の拝観の再開は11月10日からとなり、貴船と鞍馬とを結ぶ山道の通行再開は今年の1月30日からとなりました。場所によっては山の斜面一面の木が倒れるほどの被害で、現在もまだ現地では大きな木が根っこから何本も倒れていたり、中には途中から折れてしまった木もあるなど、痛々しい光景があります。

鞍馬山中 大杉権現社復旧作業はこれらの大きな木を伐り、動かし、細かい枝葉も片づけねばならないため、大変な労力であったと察します。現在、鞍馬から貴船の山道自体は安全に歩くことができ、関係者の皆様のご尽力に感謝するばかりです。ただ、大杉権現社はご神木として残されていた大杉の下部も倒れ、社殿も倒木によって完全に壊れて姿を消してしまっていました。私も今回久しぶりに訪れて大きな衝撃を受けました。山々が再生するまでは時間が必要ですが、訪れることも支援になります。機会がありましたら、鞍馬から貴船にも足を延ばしてみて下さい。なお、鞍馬側からはケーブルもあって自分の足で登る距離を短く出来ておすすめです。

鞍馬山中 木の根道
鞍馬山中 大杉権現社
鞍馬山中

「京ごよみ手帳2019」訂正のお知らせ

・P39の三十三間堂「楊枝のお加持と大的大会」の日程が1月14日となっていますが、正しくは「1月13日」です。
・P225の「京都御所」のデータで、2番の休みは「月曜(祝日の場合は翌日)・年末年始・臨時休あり」です。
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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

第15回・第14回京都検定1級(合格率2.2%)に2年連続の最高得点で合格。気象予報士として10年以上。京都検定マイスター。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳」監修。特技はお箏の演奏。

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