木槿地蔵のムクゲ

木槿地蔵のムクゲ
上京区玄蕃町にある西林寺は木槿地蔵(むくげじぞう)の名で知られています。

木槿地蔵木槿地蔵は上御霊前通に面して建つ小寺院です。現在はお堂がひとつ残るのみとなっています。堂内には地蔵菩薩や役行者などの諸像が祀られています。創建は平安初期の延暦年間で、慶俊僧都(けいしゅんそうず)が、この地で朝露に乱れ咲く木槿(むくげ)の草むらから地蔵尊を感得されたところから、木槿地蔵と呼ばれるようになったと伝わります。

木槿地蔵のムクゲ山号と院号は「羽休山飛行院」とも称されますが、それは愛宕山の天狗(太郎坊)が都見物の折に、木槿地蔵の境内にある松で羽根を休めたためと伝えられていることに由来します。慶俊僧都は、鷹峯にあった愛宕神社を愛宕山に移したとされる人物で、六道珍皇寺の創建にも関わったとされています。こちらの木槿地蔵は修験道の祖とされる役行者が作ったとの伝承もあり、修験道を通じて天狗や愛宕山などと結びついていきます。

木槿地蔵のムクゲ夏の時期の境内では木槿地蔵の名にふさわしく、ムクゲの花が綺麗に咲いています。ムクゲは一日花ともされますが、実際には二~三日咲いていることもあるそうです。広くはない境内ですが何種類か植わっていますので、お近くに行かれた際には参拝して頂くのもよいでしょう。

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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

第15回・第14回京都検定1級(合格率2.2%)に2年連続の最高得点で合格。気象予報士として10年以上。京都検定マイスター。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳」監修。特技はお箏の演奏。

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