わら天神 六勝神社秋季大祭の狂言奉納

わら天神 奉納狂言
10月26日に、わら天神内にある六勝神社の秋季大祭があり、狂言が奉納されました。

わら天神 六勝神社わら天神の正式名は敷地神社です。安産の神社として名高く、この日も小さな赤ちゃんを抱いた方を見かけました。授けられる「わら(藁)」のお守りに節があれば男の子、なければ女の子が生まれるといわれています。ご祭神は、木花開耶姫命(このはなさくやびめのみこと)で、一夜の契りで三人の子を身ごもったとされ、なんと出産は産屋に火をつけ・・・、安産と言ってよいかは受け取り方次第かもしれませんが、いずれにしても三人の子を無事に産んでいます。本殿のとなりには六勝神社という「勝」の文字が入った縁起の良い名前の摂社もあり、入試合格・心願成就の神として信仰を集めています。

わら天神 奉納狂言10月26日に行われたのは、この六勝神社の秋季大祭で、午後1時半から祭典、午後2時から茂山千五郎社中による狂言の奉納がありました。この日は時代祭の日だったため、私は狂言が始まった時間帯に訪れましたが、演目の中に「鬼瓦」と「仏師」がありました。この二演目は因幡薬師堂が舞台として登場するため、個人的には因幡薬師堂をご案内するたびにあらすじをお話ししていました。ただ、生で見るのは初めてで、演者さんの迫真の演技とその面白さに感動させていただきました。

わら天神 奉納狂言「鬼瓦」は、訴訟のため長期間都に滞在していた大名が、訴訟が落着してようやく国元へと帰る途中、因幡薬師堂に感謝の気持ちで参拝しようと立ち寄ると、お堂の上の鬼瓦を目にして、長らく離れていた自分の妻の顔を思い出すという筋書きです。鬼瓦のような顔というのはなんともすごいですが、大名は妻を思い出すあまり、涙まで流すという場面が迫真です。最後は二人で声を合わせて笑いとばす「笑い留め」と呼ばれる締めで、この表情が笑顔から真顔に戻るのがまた面白かったです。

わら天神 奉納狂言「仏師」は、田舎に仏堂を建てようと思い立った男が都で仏師を探していると、すっぱ(詐欺師)に「私が仏師だ」とだまされ、因幡堂に完成した仏像をとりに来るようにいわれるというもの。仏師はお堂の外で、堂の中に仏像は用意してあるので見てくるように男に言いますが、見に行った男は手指の形(印)が気に入らないので変えてほしいと偽の仏師にお願いします。すると偽仏師は、その場でふっと祈り、もう変えたから見て来いといいます。実は堂内の仏像は、偽仏師が先回りして化けていたのです。しかし何度手指のポーズを変えても気に入らず、とうとう偽仏師であることがばれてしまうという筋書きです。

わら天神 奉納狂言演者(偽仏師)は、最初はありそうな仏様のポーズをしていますが、だんだんと仏様とは思えない適当なポーズになっていくところが面白く、田舎男も最後まで気が付かないのも笑えます。いずれも目の前で見られて勉強になり、感動させていただきました。

わら天神 居合抜刀術奉納狂言に続いては、京都山内派居合抜刀術の奉納が行われました。こちらは真剣な表情で剣を振る様子が印象的。訪れていた方々から拍手が送られていました。また、裏千家の岡本宗琴社中によるお抹茶の無料接待もありました。大変ありがたいことです。来られているのは地元の方が多く、毎年楽しみにされている方もおられる行事だと感じました。機会がありましたら、訪れてみてください。

わら天神 奉納狂言
わら天神 奉納狂言
わら天神 奉納狂言
わら天神 居合抜刀術奉納

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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

第15回・第14回京都検定1級(合格率2.2%)に2年連続の最高得点で合格。気象予報士として10年以上。京都検定マイスター。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳」監修。特技はお箏の演奏。

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