静かに楽しめる正伝寺の紅葉

正伝寺
21日に洛北の正伝寺を訪れました。

正伝寺正伝寺は、京都の中でも私が特に好きなお寺で、学生時代から幾度となく通っています。春の桜や初夏のサツキ、紅葉や雪の日にも訪れて、このブログでも何度もご紹介をしてきました。お庭は比叡山を借景とし、七五三の刈込が目を引く枯山水庭園。小堀遠州の作とも伝わり、現在のお庭は重森三玲によって復旧されたと聞きます。

正伝寺正伝寺のよさは、何と言っても人工の音がほとんど聞こえないところです。私も京都のほとんどのお庭を眺めてきましたが、こうした場所はたいへん貴重です。人の会話や車の音も聞こえません。聞こえてくるのはただ、木々のざわめき、鳥のさえずり。自然の音が作り出す空間に包まれた、誰もが憧れる「京都」を感じられるお寺です。何度訪れても素晴らしく、この先も永く後世に伝わっていってほしいと思います。

正伝寺方丈そのものや襖絵も、歴史的・文化的に文句なしの1級品ですが、それを仰々しく掲げることがないところもまた魅力的で、京都にもあるようでない希有な場所だと個人的には思っています。障子を開けて方丈の中からお庭を望めば、まるで絵画のように好みの風景を切り取ることができます。室内からは座布団に座って外を眺めることもでき、都会の喧騒とは無縁の癒しの空間。四季折々に素晴らしく、紅葉も楽しめますので、機会があれば足を延ばしてみて下さい。

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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

第15回・第14回京都検定1級(合格率2.2%)に2年連続の最高得点で合格。気象予報士として10年以上。京都検定マイスター。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳」監修。特技はお箏の演奏。

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