嵐山の虚空蔵法輪寺では、早咲きの桜が見事に咲いていました。梅の花もまだ見られます。
春になると着物姿で参拝する子どもたちが微笑ましいのが、嵐山にある虚空蔵法輪寺です。虚空蔵菩薩(こくうぞうぼさつ)という智恵の菩薩を本尊としています。四国の室戸岬で記憶力増進の虚空蔵求聞持(こくうぞうぐもんじ)法を弘法大師・空海が修した伝説は有名ですが、法輪寺も智恵授けのご利益で信仰が厚く、数え年で13歳になる男女が3月13日~5月13日の間に参拝をして本堂で祈祷を受け、大人の知恵を授かるという「十三まいり」の風習が京都には根付いています。
法輪寺は渡月橋の南にあり、多くの方は北から橋を渡って寺に詣でます。そして寺で知恵を授かった後に再び渡月橋を渡りますが、橋を渡り始めてから渡りきる前に振り返ってしまうと、せっかく授かった知恵が逃げてしまうとされます。京都検定のテキストでは、親たちがわざと後ろから声をかけたりするとも書かれていますがどうなのでしょうか。
10日に訪れると、本堂前の桜(彼岸桜か)が見ごろで、狛犬ならぬ狛虎の像の後ろに見事に咲いていました。まるで虎があくびをしながら花見をしているようにも見えます。境内ではまだ梅の花もあり、梅と桜を楽しむことができました。展望からの眺めも絶景です。
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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)
京都検定1級に3年連続最高得点で合格(第14回~第16回、第14回合格率2.2%)、「京都検定マイスター」。気象予報士として10年以上。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2020」監修。特技はお箏の演奏。