近衛邸跡と冷泉家の桜

近衛邸跡

20日と21日に、京都御苑の近衛邸跡を訪れました。御苑北の今出川通に面する冷泉家の桜も今出川通に美しい姿を見せています。

近衛邸跡この土日では京都御苑の近衛邸跡が満開で、美しかったです。天気がよかった土曜日は多くの方を楽しませてくれました。近衛邸は、1520年~30年頃の風景とされる洛中洛外図屏風(歴博甲本)にもしだれ桜が描かれており、京都でも大変古い歴史がある桜名所です(ただし当時の近衛邸は、現在の同志社大学新町校舎付近にあった)。場所を変え、時を超えても、往時を思わせる桜を眺めることができるのも京都のすごいところかもしれません。

冷泉家の桜一方、御苑の北、同志社大学との間にあるのが冷泉家(上冷泉家)。藤原定家の孫にあたる冷泉為相を祖とする公家で、歌道の家として現在まで続いています。一時地方に下向していた時代があり、都に戻ってきた際に公家町内(現京都御苑内)に居を構えることができず、その北側に住することになりました。やがて明治になり、多くの公家は東京に移り住みましたが、上冷泉家は京都の屋敷に住み続け、御苑整備に伴う公家町取り壊しも立地の関係から免れることとなり、現存唯一の近世公家住宅として残るとともに、家に伝わる貴重な古書類も現在に至るまで伝えられています。

冷泉家の桜冷泉家の邸宅は時おり特別公開などの機会がありますが、基本的には非公開。春は敷地内にある桜が、今出川通に向かって咲き、同志社大学のレンガ造りの建築を背景に見事な花を見せています。近衛邸跡に行かれる際は、ぜひこちらもご覧になってみてください。なお、今回の写真は20日の撮影。21日の雨で散った部分もありますが、まだ見られるのではと思います。

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ガイドのご紹介

吉村 晋弥(よしむら しんや)

京都検定1級に4年連続最高得点で合格(第14回~第17回、第14回合格率2.2%)、「京都検定マイスター」。気象予報士として10年以上。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2020」監修。特技はお箏の演奏。

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