勧修寺 様々な花が咲く華やかな境内

山科の勧修寺(かじゅうじ)では、アジサイや睡蓮、ハンゲショウなどが見ごろになっています。

勧修寺

勧修寺は醍醐天皇が創建した真言宗のお寺で、門跡寺院として皇室から下賜された建物も伝わります。境内にある氷室の池はこの時期、花菖蒲や睡蓮などが彩って華やかです。池は「氷室」の名は冠していますが、氷を保存しておく氷室があったわけではないよう。実際には、平安時代の1月2日にはここに張った氷を宮中に献上し、その厚さによって五穀豊穣を占ったといわれています。

勧修寺

少し離れた場所から氷室の池に目を向ければ、まるで雪が降ったかのように池の周りが白くなっています。これが半夏生(ハンゲショウ)と、白い花の花菖蒲。半夏生は半化粧と書くこともでき、緑の葉を一部だけ残して白く変化する様子から「半分だけ化粧をした」、つまりハンゲショウ(半化粧)と呼ばれるようになったとする説があります。また夏至の日から11日目からの5日間は「半夏生」という期間(七十二候)ですが、その半夏生の時期を知らせるかのように花が咲くところから、植物の名前になったともいわれています。現在は梅雨の時期に目を楽しませてくれる植物として、京都では建仁寺の両足院も有名です。

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花菖蒲(ショウブ)はアヤメやカキツバタと見分けがつきにくいことでも有名です。花菖蒲の簡単な見分け方は、「花の付け根が黄色くなっている」部分。慣れてくればそれぞれの花も見分けが付くようになります。このように池の周りは様々な植物で彩られて美しい時期を迎えています。なお、勧修寺の睡蓮は午前中に花開き、午後には閉じるため、午前中のほうがおすすめです。

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そして境内にはアジサイも多く、京都の名所のひとつに数えられるほど。木陰で転々と咲く青色系統のアジサイが多いのが特徴で、深くなり始めた木々の緑の中で、その色は冴えわたっています。一般的に花だと思われている部分は実はガクの一部で装飾花と呼びます。本当の花である「真花(しんか)」は、装飾花の周りや中に隠れるようにしてあります。

勧修寺

6月の勧修寺はまさに花が旬な場所で、ほかにも藤原高藤にまつわるロマンスや、皇室ゆかりの建物、水戸黄門寄進の灯籠、琵琶湖からやってくる野鳥など、見どころが多いお寺です。是非、じっくりと拝観をしてみて下さい。

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京都検定1級に4年連続最高得点で合格(第14回~第17回、第14回合格率2.2%)、「京都検定マイスター」。気象予報士として10年以上。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2020」監修。特技はお箏の演奏。

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