嵐山 大堰川の可動式止水壁

嵐山の大堰川左岸(渡月橋北側上流部)で、可動式止水壁が全国で初めて稼働しました。

可動式止水壁

連日大雨の被害が報道されています。梅雨末期は災害に直結する集中豪雨が降ることがあり、引き続き10日頃にかけて警戒が必要です。来週以降、梅雨明けも見えてきていますので、なんとか被害が少なく過ぎていってほしいと願っています。

可動式止水壁 説明

京都の嵐山、渡月橋付近は2013年9月の台風18号で大堰川(桂川)がはん濫する大きな被害を受けました。当時の様子はブログに書いています。その後、河川改修が進み、2018年の西日本豪雨の際にはこの時ほど水位が上昇せずに、大きな被害は出ずにすみました。

可動式止水壁

一方、2019年から渡月橋上流部の桂川左岸(北側)に、可動式止水壁を設置する工事が進められていました。嵐山エリアは京都を代表する観光地であることから、景観への配慮が重要な課題となります。そのため堤防のかさ増しではなく、越水を防ぐ壁となる「扉体」を平時は格納した、特殊な構造の可動式止水壁を設置することとなったのです。全国初の設備とのことです。

可動式止水壁 注意書き

工事は観光客の少なくなる冬場に集中して2年越しで行われ、クレーンも複数台設置される大がかりな工事でしたが、今年3月に完成しました。そして今回が初めての稼働となりました。基準値を超える増水の予測が出たためだそうで、実況としては雨量も水位も問題はありませんが、予防的な措置といえるでしょう。こうして早めに上げていただけるなら、地元の方も安心感が強いと思いました。

陸閘も閉鎖

とはいえ、こうした施設や堤防、ダムが出来ることで、水害はもう大丈夫だと誤解してしまうのも危ういです。例えば、桂川へ流れ込む河川から逆流して溢れたり、内水はん濫が発生したり、最悪止水壁を上回る大増水が起こらないともいいきれないでしょう。止水壁の設置もまだ南側はこれからです。止水壁はひとつの安心材料ではありますが、過信しすぎず、日頃から防災マップなどでお住まいの地域の災害リスクを把握し、早めの避難を心がけていただければと思います。

ガイドのご紹介

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京都検定1級に4年連続最高得点で合格(第14回~第17回、第14回合格率2.2%)、「京都検定マイスター」。気象予報士として10年以上。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2020」監修。特技はお箏の演奏。

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