比叡山の玉体杉

先日、比叡山中にある玉体杉(ぎょくたいすぎ)を訪れました。

玉体杉

比叡山延暦寺は、滋賀県大津市にありますが、歴史的に京都との繋がりが深く「古都京都の文化財」として17カ所の世界遺産のひとつに数えられています。比叡山中に、東塔(とうどう)、西塔(さいとう)、横川(よかわ)と大きく3つのエリアに分かれて諸堂が点在し、伝教大師・最澄が開いて以来、栄枯盛衰を経ながら現在に至るまで歴史を紡いでいます。

玉体杉

現在、東塔の戒壇院と法華総持院東塔の内部が特別公開されており、10月12日に京都旅屋の散策でも訪れる予定です。そちらは別途ブログで記載するとしまして、今回は玉体杉をご紹介します。

比叡山中の道

玉体杉は、奥比叡ドライブウェイの峰道に車を駐めて、北へ山道へ入って約15分ほど歩くと到着できる場所です。ドライブウェイを歩くのではなく、峰道駐車場を出て程なく現れる「法然上人ご修業の地」と書かれた看板付近から山道に入って北へ進みます。ドライブウェイを横切る際には車に十分にご注意下さい。

玉体杉

なお、法然上人がご修業された青龍寺とは別方向ですのでご注意下さい。北へ進むと横川まで歩け、こうした比叡山内の山道を千日回峰行の行者が歩くため、阿闍梨道とも称されています。

玉体杉からの眺め

きつくはありませんが、それなりのアップダウンのある道を歩いて行くと、やがて玉体杉が現れます。京都方面の見晴らしのよい場所で、休憩が出来る場所です。玉体とは天皇のお体のことで、 千日回峰行の行者はここから御所を望んで天皇の健康を祈ったと伝わります。脇に据えられている蓮台石に回峰行者が座って祈られるとのこと。

玉体杉からの眺め

根元から二股に分かれた玉体杉は存在感があり、古くから京都盆地と行者の祈りを見つめてきたのでしょう。同じ場所に立てたことが感慨深かった深入りせずに深入りせずに峰道の駐車場まで引き返しました。お天気のよい日に足を延ばしていただくのもよいでしょう。

玉体杉の蓮台石

ガイドのご紹介

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京都検定1級に4年連続最高得点で合格(第14回~第17回、第14回合格率2.2%)、「京都検定マイスター」。気象予報士として10年以上。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2020」監修。特技はお箏の演奏。

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