妙心寺の東林院では、梵燈のあかりに親しむ会が24日まで行われています。
妙心寺の塔頭寺院のひとつが東林院。普段は非公開ですが季節に応じた行事があり、特に6月の「沙羅の花を愛でる会」にはたくさんの方が訪れます。「小豆粥で初春を祝う会」は、毎年1月15日から31日まで行われており、秋の10月には「梵燈のあかりに親しむ会」が行われ、夜間拝観ができます。「梵燈のあかりに親しむ会」の料金は、拝観のみが600円、お抹茶付きが1200円です。時間は18時~21時で20時半が最終受付です。
「梵燈のあかりに親しむ会」は、今年で17回目を迎える行事で、境内を梵燈の穏やかなあかりで照らされる幻想の空間を味わえます。室内の明かりは必要最小限となっていて、優しいあかりや静けさの中で非日常の時を過ごせるでしょう。例年は、訪問者は割と多いですが、昨年に続いて今年は少なく、静かにお庭と向き合うことができました。
奥の蓬莱の庭では、毎年禅の教えの言葉である禅語から毎回三~五文字を蝋燭などのあかりで表現しています。今年は「雲収名月出(くもおさまりてめいげついづ)」でした。現地の説明によると「ここでいう雲とは煩悩や妄想。明月とは、すべての生き物が生まれながらに持っている仏となることのできる性質のこと」だそうで、「コロナ禍の今、今宵ひとときでもこの禅語に思いをめぐらせたい。」とも説かれていました。毎回、なるほどと思わされます。
今年は24日まで。ゆっくりと時間を過ごせる場所です。機会がありましたら、ぜひ訪れてみて下さい。なお、今回訪れたときには最初は風で文字の灯りが消えていましたが、お寺の方にお伺いすると再度点けていただけました。感謝いたします。
ガイドのご紹介
京都検定1級に4年連続最高得点で合格(第14回~第17回、第14回合格率2.2%)、「京都検定マイスター」。気象予報士として10年以上。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2020」監修。特技はお箏の演奏。
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