聖護院の特別公開が12月5日まで行われています。寝殿内の一部が写真撮影可でした。
聖護院は本山修験宗の総本山で、平安時代の末期、白河上皇の時代に、修験僧として名を馳せていた増誉(ぞうよ)大僧正が、上皇の熊野詣に際して先達を務め、その功績によって寺を賜ったのがはじまりで、のちに「聖体護持」から2字を取って聖護院と名乗りました。後白河天皇の皇子が入寺して以来、門跡寺院として高い格式を誇りました。現在は、例年秋に特別公開期間が設けられています。
修験道は日本古来からの山岳信仰と仏教や道教が結びついた、日本独自の信仰形態です。厳しい山々で修行し、困苦を忍び、心身を修練して法力(験)を得て、やがては悟りを開き即身即仏を目指します。
今回の公開では、京狩野の狩野永納と江戸狩野の狩野益信の障壁画が描かれた大玄関、役行者に蔵王権現像、不動明王3躯(く:仏像の単位)、さらに三宝荒神と孔雀明王も祀られている宸殿が公開。そして宸殿奥(東)の本堂にも参拝が出来ます。書院は修復中で見られませんでした。45分おきに詳しい説明があり、丁寧な解説でお寺の見所が理解できます。
加えて、若手画家3名による作品展「一葉落ちて知る」も行われ、作品が各所に展示されています。また、弘前の「ねぷた」を制作されている聖龍院龍仙氏の、小型のねぷたも目にすることが出来ました。
何と言っても、今回は寝殿内部東側の三の間・二の間・上段の間の写真撮影が許可されていたのが貴重でした。対面所として用いられた空間で、上段の間には門主が座します。それぞれの襖絵や畳の敷き方の違い、後水尾天皇による「研覃(けんたん)」の額、二の間に描かれた耳のような羽を付けた綬鶏(じゅけい)という鳥など、見所が多い空間です。ぜひ、じっくりとご覧下さい。公開は12月5日まで、800円です。
ガイドのご紹介
京都検定1級に4年連続最高得点で合格(第14回~第17回、第14回合格率2.2%)、「京都検定マイスター」。気象予報士として10年以上。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2022」監修。特技はお箏の演奏。
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- 【予定】12月16日(木)13時30分~16時 → 鞍馬口駅から寺町通
- 【予定】12月18日(土)13時~15時45分 → 寂光院のかぼちゃ焚き
- 【予定】仮12月28日(火)午後 → 開催可否含めも検討中
- 【予定】12月31日夜 → 大晦日散策(八坂神社のをけら詣り、除夜の鐘は撞けないかも)
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