先日、北野天満宮と平野神社を訪れました。
季節は寒の内。一年で最も寒い時期に入りました。5日に北野天満宮と平野神社に参拝しました。初詣の混雑も一段落した頃で、じっくりと参拝することが出来ました。北野天満宮は梅の名所として知られますが、今年は寒さが厳しいからか、まだ花はほとんど見られません。ただ、本殿の裏側、地主神社の脇にある雲龍梅が花開いていました。
この時期に咲く梅を見て思い出すのは「梅一輪 一輪ほどの暖かさ」の服部嵐雪(はっとり らんせつ)の句です。 嵐雪は、有名な「布団着て 寝たる姿や 東山」の句を詠んだ人物です。梅が一輪咲くのを見て、一輪ほどの暖かさを感じるという意味ですが(梅が一輪一輪咲くにつれて暖かくなるとの解釈もあり)、まさに今の時期はそうした心持ちです。梅が本格的にほころび出して春の気配を感じられる頃も待ち遠しくなります。
一方、平野神社では2018年の台風で倒壊した拝殿が復旧しています。本殿は現在修復中で、仮の社殿に遷されており、拝殿越しに参拝が出来るようになっています。社務所の脇には寒い時期に咲く寒桜(十月桜)が咲いていました。桜らしいピンクの花は心を癒やしてくれます。厳しい寒さの中で花を咲かせる様子は、元気をもらえる気がします。境内ではスイセンも綺麗です。よければ平野神社にも足を延ばしてみてください。
ガイドのご紹介
京都検定1級に4年連続最高得点で合格(第14回~第17回、第14回合格率2.2%)、「京都検定マイスター」。気象予報士として10年以上。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2022」監修。特技はお箏の演奏。