神泉苑 恵方社の恵方廻し(恵方改め式) 2021年

2021年の大晦日に、神泉苑で恵方社の恵方廻し(恵方改め式)が行われました

神泉苑 恵方廻し

神泉苑の恵方社は、日本で唯一ここだけというお社で、恵方を司る歳徳神(としとくじん・さいとくじん)がお祀りされています。最大の特徴は、社殿を動かすことができること。すなわち、常にその年の恵方に向かって参拝することができるのです。毎年大晦日の夜22時30分頃から法要が行われた後、新年の恵方に合わせて社の向きが変えられています。

神泉苑 恵方社

歳徳神はいわゆる歳神(としがみ)様のことで、毎年お正月に各家々にやってくるとされています。鏡餅は歳神に供えるものであり、門松はその松や竹の尖った先端が歳神が宿る依り代で、各家に歳神を呼び寄せる目印としての意味を持っているのです。歳徳神の出自や由来は諸説あって複雑ですが、一説には方位をつかさどる八将神の母である頗梨采女(はりさいじょ)であるとされており、この頗梨采女(はりさいじょ)は、牛頭天王(ごずてんのう)の后でもあります。一年の豊作をつかさどり、すなわち福徳をもたらす神として民間での信仰を集めています。

恵方社の台石(過去の撮影)

さて、恵方は東北東や南南東のように16方位で表される(実際には恵方はそのやや右になる)ことが多いのですが、歳徳神はその年の十干(じっかん)によって居る方角が決まるとされます。ならば、恵方の方角は10通りかといえばそうではなく、実際にはたった4通りしかありません。といった予備知識を持って神泉苑の恵方社の周りをよく見てみると、参拝者が立つ台石は、恵方社の周りにちゃんと4か所しかありません。恵方社の恵方の改めは、この台石を基準にして行われているのです。

神泉苑 恵方廻し

神泉苑は善女龍王社が目立つため一見神社のようですが、東寺が管理するお寺です(神泉苑で雨乞い対決をした空海は東寺の僧でした)。恵方社の前ではお坊さんが神仏習合の儀式を行います。一通りの儀式が終わると、ズズズっと社を動かしていきます。この場面を見ようと大勢の方が恵方社の周りを囲んでいました。

神泉苑 恵方廻し

社の向きが新年の恵方に変わると、改めて儀式を行って、参拝ができるようになります。この日は雪の降る中でしたが、参列の方はそれなりにおられ、新年の福徳を祈願して、参拝の列が伸びていました。私も参拝をさせて頂きました。

神泉苑 恵方社

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京都検定1級に4年連続最高得点で合格(第14回~第17回、第14回合格率2.2%)、「京都検定マイスター」。気象予報士として10年以上。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2022」監修。特技はお箏の演奏。

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