上賀茂神社の桃花神事と流し雛

3月3日に、上賀茂神社で桃花神事と「流しびな」が行われました。

上賀茂神社 流し雛

京都の雛祭りでは、「下鴨神社の流し雛」が有名ですが、上賀茂神社でも流しびなの行事が行われています。以前は近隣の園児が流していましたが、コロナ禍とあって今年は園児の参加はなく(個人的にお子さんを連れて来られての参加はあります)、主に大人の女性が流していかれました。もちろん男性でも参加は可能です。

上賀茂神社 流し雛

本殿前での神事が10時から行われ、10時30分頃から境内で流し雛と桃の枝のお守りの授与が始まります(500円)。この流し雛は、水に溶ける紙で作られたお雛様で、浮かべてしばらくすると、溶けて沈んで行きます。願い事を書いた紙とともに流すことができました。

上賀茂神社 桃のお守り

さて神事を終えた神職の皆様が、御手洗川のほとりに集まると、10時40分過ぎからまず巫女さんによって流されていきました。報道の方も来られており、写真を撮る一般の方も集まっています。巫女さんに続いて、神職、崇敬者と流し雛が進み、一般の方々も続いて流していきました。

上賀茂神社 流し雛

全体的に女性が多かったですが、カップルや小さなお子さんを連れた親子連れの方も参加され、無病息災を願って流し雛を行っていました。流し雛は数に限りがありますが、まだ残りがあったため、私も最後の方に流させていただきました。

上賀茂神社 流し雛

この日は11時と14時から細殿前で湯立神楽も行われました。昨年11月26日のイイフロの日に境内で初めて行われたそうで、大釜の湯を笹で散らすことで、無病息災を祈願する意味合いがあります。京都では1月8日の京都ゑびす神社、1月20日の城南宮、節分の石清水八幡宮、9月の晴明祭の晴明神社、11月18日のお火焚きの上御霊神社など、折々に目にする機会があります。上賀茂神社の桃花神事での奉納は今年からです。

上賀茂神社 湯立神楽

湯の熱さは場所によって異なり、熱々の場合もあれば、ぬるめの場所、距離があってほとんどかからない場所もあります。上賀茂神社は距離が近かったですが、目の前の方々が熱さで逃げ惑うようなことはありませんでしたので、それほど熱くなかったようです。不安な方は予め距離を取ってご覧いただくとよいでしょう。蒸気で円形が浮かび上がり、無事に行われました。流し雛等は来年以降も同様とは限りませんが、機会がありましたら訪れてみて下さい。

上賀茂神社 流し雛

ガイドのご紹介

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京都検定1級に5年連続最高得点で合格(第14回合格率2.2%)、「京都検定マイスター」。気象予報士として10年以上。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2022」監修。特技はお箏の演奏。

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