9月10日は中秋の名月。各地の観月行事を目にしてきました。
まずはお知らせから。「RADIO MIX KYOTO 京ごよみ」で、9月の京都についてお話しさせていただきました。リンク先からお聞きいただけます。今年は9月10日が「中秋の名月」でした。中秋の名月は、旧暦8月15日の月のことで、天文的な満月とは重ならない年の方が多いのですが、今年は一致しました。京都では月の出の前後に雨が降り、止んだあとも雲が残って、最初は月がしっかりと見られなかった場所が多かったのではと思います。ただ、雲は徐々に薄れて20時半前からは美しい月が望めるようになりました。
今年は引き続きコロナの影響で観月の行事が中止となった場所もありましたが、久しぶりに開催していただけた場所も多く、私は上賀茂神社、平野神社、神泉苑、八坂神社と覗いてきました。このうち、メインで眺めた上賀茂神社は別途ブログを書こうと思いますので、今回は平野神社、神泉苑、八坂神社からの名月を写真でご紹介します。
上賀茂神社の後に向かったのが平野神社。2018年の台風で拝殿が倒壊しましたが再建され、今回は拝殿での雅楽の奉納がありました。ただ、本殿が修復中のため近づけず、拝殿の手前から眺める形式です。境内に響く雅楽の音色は厳かで、お月見の雰囲気を高めてくれましたが、なかなか雲から月が顔を出してくれず、雅楽の奉納が終わった20時過ぎにようやく綺麗な姿を望むことが出来ました。境内では天体望遠鏡も出て、月を待ち望んだ方々が順番に覗いていました。
平野神社から移動した神泉苑では、既に奉納行事は終わっていましたが、朱色の法成就橋越しの月を望むことができました。神泉苑は平安時代には天皇の私的な苑地だった場所で、当時の月もさぞ美しかったであろうことを妄想しながら眺めることが出来ます。
続いて、急いで向かった八坂神社でも奉納行事が終わり、最後にススキが境内にいた人たちに配られたところでした。境内は明るい月が照らしています。私も運良く残っていたススキを手にすることが出来、名月と一緒に写真を撮ることが出来ました。
まだまだ京都は行事が受難で例年通りとは行きませんが、少しずつ例年に近づいた印象を持った中秋の名月でした。月が姿を見せる時間は遅れましたが、土曜日と日程にも恵まれた中で見事な月を目にすることが出来ました。なお、大覚寺では11日・12日も観月行事が行われています。
ガイドのご紹介
京都検定1級に5年連続最高得点で合格(第14回合格率2.2%)、「京都検定マイスター」。気象予報士として10年以上。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2022」監修。特技はお箏の演奏。
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9月21日(水)午後 → 御所東の萩など
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9月17日(土)14時30分~17時頃
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