頂妙寺のイチョウ

今年も順調に頂妙寺のイチョウが色付いています。

頂妙寺

11月6日に「京都の紅葉講座2022年」を開催しました。例年のことながら2時間では収まらず、2時間30分ほどの内容となりました。いろいろお話ししたいことが多く、長時間ご視聴いただく方も大変かと思いますが、お申込頂きましてありがとうございました。見逃し配信もこちらから受付けております。

頂妙寺

さて、平安神宮の大鳥居の前、琵琶湖疏水に沿って東西に延びるのが仁王門通で、この通り名の由来となった仁王門を持つのが日蓮宗の本山のひとつの頂妙寺です。川端通から仁王門通を東に入り、ほどなく北側に入口が現れます。あるいは二条通からも境内には入ることができます。頂妙寺はかなり広い境内を持っていますが、各地を転々としてきた寺がこの地に移ってきたのは江戸時代の1673年。直前に起きた内裏の火事をきっかけに現在の京都御苑内から移転してきたといわれています。

頂妙寺

その後、1708年の宝永の大火をきっかけとして、御所一体の他の街々も頂妙寺の周りに移転をして「二条川東」という地域が築かれました。通りを挟んで街ごと移動してきた新開地です。南北に伸びる「新丸太町通」が頂妙寺の南にあるなど「新」と名前の付く通りが何本もあるのがその象徴。頂妙寺は、それら新しく開かれた土地の先駆として、この地に広い敷地を持てたのでしょう。

頂妙寺

頂妙寺の境内には立派なイチョウが何本もそびえています。特に本堂の前に二本並ぶイチョウの姿は印象的です。イチョウは水分を多く含む木で、西本願寺をはじめ各地の社寺に火災除けとして植えられていますが、頂妙寺にイチョウがあるのも、火災をきっかけとして移転をしてきたため。目を引くイチョウの木は仁王門の左手側にもそびえています。

頂妙寺 お火焚き

頂妙寺は、例年イチョウの色付きが早い場所で11月10日前後には見頃になりますが、今年も順調に色付いて来ました。7日は境内の菊神稲荷前で、恒例のお火焚きも行われました。一足早く見事な彩りに出会える境内。よければ訪れてみてください。

ガイドのご紹介

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京都検定1級に5年連続最高得点で合格(第14回合格率2.2%)、「京都検定マイスター」。気象予報士として20年。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2022」監修。特技はお箏の演奏。

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