朝にかけて積雪に警戒を

28日朝にかけて京都市街地でも積雪の可能性があります。

インクライン 1月25日

表題の通りで28日朝にかけて京都市街地でも積雪の可能性があります(24時で2cmを観測)。実は気象台が不可解な情報の出し方をしています。兵庫県の北部や西部、京都府では京都市・向日市・長岡京市より北側、滋賀県でも西部や南部に大雪注意報を出していますが、一方で近畿一円で気象情報は出ておらず、京都も兵庫も滋賀も、具体的な降雪量予想を発表しませんでした。少なくとも気象庁のホームページには載っていません。

インクライン 1月25日

これは一体どういうことでしょうか。時間帯やエリア別の予想降雪量は大切な情報です。大雪注意報を出しながら、降雪量予想を細かく出さないのは手抜きでしょう。大雪注意報の中で例えば京都市であれば「山沿いで12時間最大降雪量40センチ」、「平地で12時間最大降雪量7センチ」とは書かれていますが、いつからいつまでの12時間なのか読み取れません。また、大雪注意報が出されていない南山城では積雪の見込みがあるのかないのかも分かりません。気象台は公共の利益のために、もっと積極的に情報を出してほしいです。

ねじりまんぽ 1月25日

先日はJR西日本が気象予測の判断が甘かったと会見を開いていましたが、本来はJR西日本に気象コンサルをしている民間気象会社(まさかコンサルを使っていないことはないでしょう)や気象台も、自らの予想やその伝え方や時中の修正について矢面に立って反省すべきでしょう。先日の大雪では、京都地方気象台の12時間降雪量の予想(24日18時~25日06時)は京都市平地の多いところで5cmしか出していませんでした。結果的には17時~18時の7cmという驚異的な降りを含め15cmと大きく異なる数字。突風が吹き荒れましたが、風雪注意報も出していませんでした(ただし、風雪注意報の発表基準は平均風速12m/sですので、出ていなくてもおかしいとはいいませんが、そもそも平均風速12m/sの風は京都ではまず吹きません)。

田辺朔郎像 1月25日

今回も近畿一円の気象台が降雪量予想を出していないのは、気象関係者の端くれとして大いに疑問です。先日の大雪の混乱で、多くの人が雪の情報や交通への影響に敏感になっています。こういうときこそ、気象台は使命感を持って誠実に前広に情報を出して頂きたいと思います。24時の実況で美山では1時間に7cmの強烈な降りとなっており、内陸の低温地域を中心に大雪となってきそうです。28日朝も交通機関の乱れや車での走行には十分にお気を付け下さい。

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京都検定1級に5年連続最高得点で合格(第14回合格率2.2%)、「京都検定マイスター」。気象予報士として20年。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2022」監修。特技はお箏の演奏。

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