先日、八幡市の流れ橋を訪れました。
流れ橋は、八幡市と久御山町とを結ぶ橋で、正式には「上津屋橋(こうづやばし)」といいます。八幡市駅からはバスで浜上津屋で下車するか、レンタサイクルで行く方法もあります。自家用車の場合は、近隣の無料駐車場から徒歩3分程度です。
流れ橋は昭和28年に完成した橋で、川が増水すると橋板が流される構造で、通称の流れ橋の名前のほうが知られているでしょう。長さ356.5m、幅3.3mと日本最長級の木橋です。
橋は歩行者と自転車の専用橋となっており、自動車は渡れません。そのレトロな景観から時代劇の撮影で使われることでも知られ、観光地としてもその存在は有名です。洪水時には上の橋板が流されてしまう構造ではあるものの、近年の頻発する大雨で流される頻度が増え(2011年から4年連続)、その復旧費用も1回数千万円にも及ぶことから、永久橋に架けかえる話も出ました。しかしそれはそれで費用が掛かるため、観光への影響も鑑みて、2016年に橋を75㎝嵩上げして復旧を果たしました。
橋は高くなってからも美しい景観を見せています。大きく変わったのは橋脚で、以前は木製でしたが、現在は橋脚の一部がコンクリート製に変わっています。これで5年に1度程度の流出になるとのことでしたが、2023年の台風7号による大雨で流され、今年5月に復旧しました。昭和28年以来で24回目の流出だそうです。2016年の嵩上げ後は、昨年までで計3回の流出ですので、8年で3回目。近年の大雨の多発で、目論見よりも流れやすくなっているかもしれません。
ただ、流されたといっても、橋板はワイヤーロープで橋脚に固定されて筏のように下流へと流されているため、ワイヤーを巻き上げれば比較的短期間に復旧できる構造となっています。地元の方々にとっては貴重な交通手段でもありますので、今年も流されることなく、残っていってほしいと思います。
ガイドのご紹介 吉村 晋弥
京都検定1級に7年連続の最高得点で合格(第14回合格率2.2%)、「京都検定マイスター」。気象予報士として20年。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。BS朝日「あなたの知らない京都旅」、KBS京都(BS11)「京都浪漫」出演。特技は
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