久美浜千日会観光祭 大文字と灯籠と花火の競演 2024年

8月9日に、京都府京丹後市の久美浜で千日会観光祭があり、大文字と灯籠と花火の競演が見られました。

久美浜 千日会観光祭

京都府北部で最西端エリアにある久美浜。個人的にも大好きな場所で年に何度か訪れています。久美浜では毎年8月9日に「千日会観光祭」があり、兜山(かぶとやま)に大文字が灯り、久美浜湾には灯籠が浮かべられ、さらに花火も打ちあがります。詳細のポスターはこちらに掲載されています。

久美浜 千日会観光祭

行事の場所は久美浜湾の南にある浜公園付近で、広い駐車場もあります。灯籠は約3000基が流されるそう。花火は浜公園の至近で打ちあがるため、写真を撮られる方はある程度離れた場所を選ばれるとよいでしょう。

久美浜 如意寺

久美浜の「千日会」は、如意寺(にょいじ)の本尊・十一面観世音菩薩の千日詣りの一環で、この日にお参りをすると千日間参詣したのと同等のご利益があるとされます。京都市街地では清水寺のものがよく知られているでしょう。

久美浜 千日会観光祭

久美浜の行事は古くは代官所が置かれた江戸時代には行われていたとされ、水天流しと呼ばれる盆供養のロウソクを灯して湾内に流すもので、灯籠流しとも呼ばれて現在に受け継がれています。これらの行事は久美浜湾で亡くなった水死者の霊を弔う意味もあるそうです。

久美浜 千日会観光祭

さて、行事は19時半から灯籠流し、大文字の点灯、花火大会が一斉に始まります。灯籠は久美浜の方々だけでなく、一般の方も500円で流すことができます。私も家族で1つ流させていただきました。なお、灯籠はロウソクが燃え尽きると水に溶けるそうです。大文字は炎ではなく電気のようで、書き順の順番でバッと灯っていきました。

久美浜 千日会観光祭

千日会観光祭を訪れるのは3回目。過去の2回は灯籠が風によって沖のほうへとどんどん姿を消していってしまいましたが、今年は風が弱く、最初のうちはあまり岸から離れていきませんでした。ただ、しばらくすると湾の奥へと流れ始め、例年のように湾へと広がっていきました。

久美浜 千日会観光祭

花火は20時20分頃まで打ちあがり、迫力ある花火と、水面に浮かび幽玄な姿を見せる灯籠の競演を楽しませていただきました。そして花火が終わっても穏やかな海に浮かんで離れていく灯籠の眺めが幻想的でした。今回は高台から花火・大文字・灯籠を同時に眺めることができました。遠方ではありますが、機会がありましたら訪れてみてください。

久美浜 千日会観光祭
久美浜 千日会観光祭

ガイドのご紹介 吉村 晋弥

京都検定1級に7年連続の最高得点で合格(第14回合格率2.2%)、「京都検定マイスター」。気象予報士として20年。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。BS朝日「あなたの知らない京都旅」、KBS京都(BS11)「京都浪漫」出演。特技はお箏の演奏。

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