動きが遅い台風10号

台風10号が九州に上陸しました。今後はゆっくりと東へ進みますが、動きが遅く、また迷走する恐れもあり、影響が長引きそうです。

上陸前から進路予想が不安定だった台風10号。結局、非常に強い勢力で九州西岸へと向かい、29日に上陸後、ゆっくりと進路を東へと変えています。九州でエネルギーを落とした結果、29日23時の解析では990hPaまで勢力を弱めています。台風の現在位置や勢力、進路予想は最新のものをご確認ください。

しかし勢力は落としたとはいえ、東側では台風から離れていても南風が吹きつけて、関東方面まで大雨の範囲が広がっています。台風は引き続きゆっくりと東へ進み、30日夜には四国付近に達しそうですが、その後の詳しい進路が不確定。予報円は大きくなり、停滞や迷走もあり得る予想です。

台風の位置によって各地への影響が変わるため大変悩ましいですが、台風の中心が東へ過ぎるまでは、特に大雨による影響が長く続きそうですので、最新の進路予想や雨の実況、突風に十分ご注意ください。竜巻は台風から離れていても発生することがあります。

新幹線の運休や観光施設の閉鎖など、社会的な影響も大きく、さらに長引く恐れがあります。週末に京都観光に来られる方は、まずは施設が開いているかなど、まずは情報収集を行っていただければと思います。京都観光Naviでも一部台風による施設の休止情報が反映されていました。被害や影響が小さく、過ぎ去ってくれたらと願っています。

ガイドのご紹介　吉村晋弥

京都検定1級に7年連続の最高得点で合格（第14回合格率2.2％）、「京都検定マイスター」。気象予報士として20年。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。BS朝日「あなたの知らない京都旅」、KBS京都（BS11）「京都浪漫」出演。特技はお箏の演奏。