建仁寺 西来院の紅葉

建仁寺で今年から公開されている西来院(せいらいいん)の紅葉が綺麗でした。

西来院 12月4日

建仁寺の境内にある塔頭(たっちゅう)の西来院は、今年春から公開が始まったお寺です。開山は中国出身の禅僧・蘭渓道隆(らんけいどうりゅう)で、2028年に蘭渓道隆750年遠忌を迎えるにあたって近年境内が整備されました。

西来院 12月4日

庭園は中根庭園研究所によって整備され、境内を入った前庭は「九華青蓮(きゅうかしょうれん)」と名付けられ、阿波青石を蓮の花に見立てた石組が特徴。訪れた日は紅葉が大変綺麗でした。

西来院 12月4日

境内入り口には「ブルーボトルコーヒー」が期間限定で出店しており、このお庭を眺めながらゆっくり頂くことができます。拝観料は通常500円ですが、ブルーボトルコーヒーを購入すると100円引きになります。建仁寺を開いた栄西禅師は日本に茶の文化を広めましたが、ここではコーヒーとなっています。特に海外の方に人気で境内は多くの外国人が訪れています。

西来院 12月4日

奥に進んだ本堂前の庭園は、中国仏教協会から奉納された中国の霊地・峨眉山(がびさん)の貴重な石が3つ用いられて整備され、ご住職や作庭家ご自身も中国へと足を運んで峨眉山をイメージした庭が築かれたそう。このお庭は「峨眉乗雲(かびじょううん)」と名付けられています。

西来院 12月4日

また、中庭は珍しい亀甲竹が植えられ、蘭渓道隆にちなんで蘭の花もたくさん植わっています。樂雅臣氏が奉納された石の器「円宗」には、蘭の花が浮かべられていました。植栽にはプラントハンターとして活躍する西畠清順氏が携わっておられ、初夏には蘭の花も境内を彩っています。

西来院

本堂では、中国人アーティストの陳漫(チェンマン)氏が描いた天井画の「白龍図」も目を引きます。二匹の龍が違った表情で参拝者を見下ろしています。また、同じく陳漫氏が描いた「唐獅子図屏風」も奉納されています。他にも、木村英輝氏が奉納した金屏風「登竜門」も存在感があり、鯉も多数描かれています。

西来院

年内の公開は12月26日まで。時間は10時~17時です。境内入り口にある「しだれ紅葉」は、これからピークになって来そう。来年1月10日からは「京の冬の旅」の特別公開も始まり、「蘭渓道隆頂相」などの寺宝も特別展示されるそうです。機会がありましたら、訪れてみてください。

西来院 12月4日

ガイドのご紹介 吉村 晋弥

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京都検定1級に7年連続の最高得点で合格(第14回合格率2.2%)、「京都検定マイスター」。気象予報士として20年。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。BS朝日「あなたの知らない京都旅」、KBS京都(BS11)「京都浪漫」出演。特技はお箏の演奏。

散策・講座のお知らせ

【散策を受付予定!】
12月10日(火)13時~16時頃
宇治の禅寺・興聖寺 晩秋の「琴坂」を彩る紅葉と平安時代を偲ぶ宇治上神社へ
12月14日(土)13時30分~16時頃
黄金色にイチョウが散り敷く三栖神社と内陸の河川港・伏見みなとへ
12月16日(月)13時40分~16時40分頃
京都最古の禅寺・建仁寺の名残の紅葉から六波羅蜜寺の「かくれ念仏」へ
12月23日(月)13時~15時45分頃
大原の里に佇む寂光院のかぼちゃ焚き 諸行無常の物語を訪ねて

【散策を受付予定!】
12月31日(火)時間未定 → 大晦日散策やります

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京都の紅葉講座 2024年 吉村のおすすめスポットを解説!

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奥深い京都へのいざない!マニアック京都講座
10月「嵯峨野の社寺(宝筐院、厭離庵など)」、12月「松ヶ崎と妙法の送り火」

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