3月3日に市比賣神社（市比売神社）を訪れました。
京都の雛祭りの行事では市比賣神社（市比売神社）もその名を知られます。「ひと・まち交流館」では「ひいなまつり」の行事があり（有料）、恒例の「ひと雛」が登場します。昨年は訪れていましたが、このブログには書いていませんでした。お内裏様とお雛様、三人官女と五人囃子役の人々が雛段に並んで華やかです。今年は時間的に「ひいなまつり」は訪れず、神社の参拝のみをさせていただきました。
市比賣神社では、この日は天児（あまがつ）を手にしての参拝ができました。天児とは、十字に組んだ木の棒に真綿を包んだ絹の布で頭を作った人形（ひとがた）で、雛人形の原型ともされるもの。天児（あまがつ）を手にとって、健康と厄除けを祈願できるのです。
市比賣（いちひめ）神社は、女性の守り神としても知られます。五柱のご祭神は全て女性の神様で、宗像三女神に加え、下光比賣命（シタテルヒメノミコト）、神大市比賣命（カミオオイチヒメノミコト ※神社のホームページの表記に準拠）を祀っています。神大市比賣命は、農耕の守護神で、名前に「市」の文字が入っているように、市場の神としても信仰されました。すなわち、市比賣神社は元は平安京の市場の守護神としても信仰されていました。現在も京都市中央市場の敷地内に分社がお祀りされています。
境内では雛飾りや犬筥（いぬばこ）、投扇興や双六などの遊び道具も展示されていました。女性守護で知られる神社ですので、雛飾りもふさわしいと言えるでしょう。
ガイドのご紹介 吉村 晋弥
京都検定1級に8年連続の最高得点で合格（通算10回合格。第14回合格率2.2％）、「京都検定マイスター」。気象予報士として20年。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。BS朝日「あなたの知らない京都旅」、KBS京都（BS11）「京都浪漫」出演。特技はお箏の演奏。
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