特別公開中の大雲院・祇園閣

京の夏の旅」で特別公開されている東山の大雲院を訪れました。

大雲院 祇園閣

東山の「ねねの道」沿いにある大雲院は、正親町(おおぎまち)天皇が織田信長とその息子の信忠の菩提を弔うために創建したお寺で、境内には信長と信忠の墓(供養塔)もあります(今回の公開では非公開)。

大雲院

さらに目を引くのは祇園閣。現在の大雲院がある場所は、武器商人で財を成した大倉喜八郎が昭和初期に建てた真葛荘という別荘地で、そこに祇園閣も築かれました。祇園閣は喜八郎の90歳の誕生日を祝うために建てられた展望台で、先端に羽ばたく鳥は、喜八郎の幼名である鶴吉、あるいは号の鶴彦(鶴翁)の名にあるように「鶴」です。

大雲院 祇園閣(今回は内部の撮影が可)

なんとも豪快な建物は伊東忠太の設計で、細部の装飾や妖怪のデザインも凝っています。内部は昭和63年に描かれた敦煌の壁画で飾られ、中でも清水型の十一面千手千限観音の絵は必見です。年中祇園祭の鉾を見たい(見る人にも祇園祭を感じてほしい)との願いから、鉾の形に作られた祇園閣。

大雲院 祇園閣(今回は景色の撮影が可)

さぞ喜八郎も満足したのかと思いきや、完成を待たずに先端の鶴がごとく天に召されてしまったといいます。普段は非公開の大雲院は、9月末まで公開され(休止日あり)、祇園閣からの素晴らしい眺めも楽しめます。今回は祇園閣からの眺めは東側を除いて撮影可、内部に描かれた敦煌の壁画も撮影できます。この機会に訪れてみてください。

大雲院 祇園閣(今回は内部の撮影が可)

ガイドのご紹介 吉村 晋弥

京都検定1級に8年連続の最高得点で合格(通算11回合格。第14回合格率2.2%)、「京都検定マイスター」。気象予報士として20年。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。BS朝日「あなたの知らない京都旅」、KBS京都(BS11)「京都浪漫」出演。特技はお箏の演奏。

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