仁和寺御殿 白書院の特別公開

仁和寺の御殿(御所庭園)で、9月29日まで白書院内部に立ち入れる特別公開が行われています。

仁和寺 白書院からの眺め

仁和寺は世界遺産のお寺で、平安時代に光孝天皇によって建て始められました。しかし天皇は完成を見ることなく亡くなり、その子の宇多法皇によって仁和4(888)年に完成。京都でも数少ない元号を冠するお寺で、境内では京都三大門にも数えられる立派な二王門や、優美な五重塔、御所の紫宸殿を移築した国宝の金堂が印象的です。春には京都の桜を締めくくる遅咲きの御室桜が咲くことでも有名です。

仁和寺 白書院

仁和寺の御殿は、創建当初は宇多法皇が住まわれた場所で、江戸時代初期には御所から御常御殿を移築しましたが、残念ながら明治20(1887)年に焼失。現在の建物は明治末期から大正時代にかけて再建されたものです。比較的新しい建物ではあるものの、その優美な佇まいや内部の襖絵、細部にまでこだわった亀岡末吉の意匠や四季に美しい庭園など、見どころが多い空間です。五重塔が借景となっている宸殿の北庭は池泉式の雅な庭園で、このお庭の制作年は不明ですが、明治から大正期には七代目・小川治兵衛によって整備されています。近年は「御所庭園」と呼ばれて拝観エリアの名称としてもPRされています。

仁和寺 白書院

9月29日までは「京の夏の旅」特別公開で、御殿の「白書院」内部の特別公開が行われています。暑い時期ですが、白書院内部は空調が効いており、福永晴帆の襖絵を近くで目にすることができます。ありがたいことに写真撮影も可です。料金は通常の公開部分も含めて1000円となっています。

仁和寺 白書院

白書院の中に入れることで、廊下側からは見えにくかった燕の親子やリスが見えています。座れるようにもなっており、この空間で少し休憩するのもよいでしょう。猛暑の中でありがたい場所でした。

仁和寺 白書院 縁側の床板

また、白書院は近年修復されており、庭園側(東側)の縁側の床板には「埋め木」が施されました。宇多法皇が日記にも書いていることで知られる黒猫と思しき埋め木や、ウサギが餅つきをしているデザインも可愛いです。見逃しやすいところですが、ぜひ白書院縁側の床板にも注目をしてみてください。

仁和寺 白書院 縁側の床板

ガイドのご紹介 吉村 晋弥

京都検定1級に8年連続の最高得点で合格(通算11回合格。第14回合格率2.2%)、「京都検定マイスター」。気象予報士として20年。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。BS朝日「あなたの知らない京都旅」、KBS京都(BS11)「京都浪漫」出演。特技はお箏の演奏。

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