二条城の展示収蔵館では、二の丸御殿内の襖絵の本物を見られ、写真撮影も可能です。

国宝の二条城の二の丸御殿は、狩野探幽率いる狩野派一門によって襖絵が描かれました。実は、昭和47(1972)年から、傷みの激しい障壁画を保存する目的で復元模写に取り組んでおり、取り外された原画をもとに、当時と同じ原料を用いながら狩野派の技法を忠実に再現し模写をしていく作業が続いています。

現状模写や新品時を再現する単純な復元模写ではなく、新品に適度な古色を加えた「古色復元模写」という技法が用いられています。これは単純に新品同様の復元模写とすると、築400年以上を経た二の丸御殿の建物になじまないためで、具体的には描かれてから150年ほどを経過した状態を推定して古色復元模写がなされているのです。

手間がかかる作業ですが、原画を写真やスキャンで再現するデジタル複製とは異なり、江戸時代の絢爛豪華な障壁画の輝きが戻せる一方で、自然な日焼けや、風化した感じを加えられるという利点があります。

現在、二の丸御殿内で見学できる襖絵のほぼ全ては模写に置き換わっているそうですが(撮影不可)、本物を見せていただけるのが、見学経路の終わり際に出てくる「展示収蔵館」です。入館料は別途100円ですが、折々展示を変えながら原画を見せてくださいます。

なんと、先日訪れると写真撮影が可能で(フラッシュ撮影不可)、調べてみると、どうやら2026年から解禁されたようです。二の丸御殿の模写は撮影ができませんが、本物が撮影可能とは、何ともありがたいです。京都ファンの方はぜひお見逃しなく訪れてみてください。

11月8日までは「玉座を飾った障壁画 ~〈大広間〉一の間・二の間~」の展示となっており、室内に置かれた畳からは、大広間内から眺めているような雰囲気での撮影もできます。10月末までは京都検定合格証提示で、入城料(800円)が無料です。ぜひ、じっくりと本物をご覧ください。

ガイドのご紹介 吉村 晋弥

京都検定1級に8年連続の最高得点で合格(通算11回合格。第14回合格率2.2%)、「京都検定マイスター」。気象予報士として20年。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。BS朝日「あなたの知らない京都旅」、KBS京都(BS11)「京都浪漫」出演。特技はお箏の演奏。
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