2025年の「京の夏の旅」で、「しょうざん 峰玉亭(ほうぎょくてい)」が特別公開されています。

毎年夏に社寺などの特別公開が行われる「京の夏の旅」。今年は洛北にある「しょうざんリゾート京都」の峰玉亭(ほうぎょくてい)が特別公開されています。折々にしょうざんのイベントで公開はありますが、広く一般公開されるのは2014年以来11年ぶりです。2014年当時は10年ぶりの一般公開でしたので、10年に1回程度のレア度といえるでしょうか。

公開は9月30日まで、10時~16時最終受付(9月6日は11時30分最終受付)で、時間が決まったツアー形式での公開のため、数十分の待ち時間が生じる場合がある点ご注意ください。料金は庭園を含めて800円です。亭内は写真撮影がOKでした。

「しょうざんリゾート京都」は、昭和の戦後に西陣の織屋出身の松山政雄が開いたリゾート施設で、しょうざんの名前は「松山」の音読みによります。本阿弥光悦が江戸初期に芸術村を開いた鷹峯(たかがみね)の紙屋川(天神川)沿いの冷涼な地に、美しい庭園、ボウリング場やプール(いずれも閉業)、料亭などが整備され、建物は貴重な建築物を移築して、一部は新築も行われました。

現在は、敷地内にホテルハーヴェスト京都鷹峯があり、南にはROKU Kyoto、紙屋川を挟んだ対岸にアマン京都もあり、会員制・高級ホテルが立ち並ぶエリアともなっています。

しょうざんの庭園は、普段から一般公開されており、北山台杉が植えられ、紀州青石が据えられた空間を回遊することができます。四季折々に大変美しく、団体と逢わなければ静かに堪能できる穴場の庭園といえるでしょう。6月上旬の花菖蒲や11月中旬~下旬の紅葉の時期が特におすすめで、3月の梅も見事です。

今回公開されている峰玉亭は、昭和37年~40年頃に新築された木造平屋建ての建物で、迎賓館や着物の商談スペースとしても使われました。棟梁に松山が指示を与えながら普請したと伝わり、良質な木材や竹材を多用し、松山のこだわりが随所に見られる個性的かつ実用的な空間構成となっています。亭内には狩野派や円山応挙など、松山が収集した襖絵がはまり、吉井勇の歌の色紙、竹内栖鳳の掛け軸もあります。

松山は昭和40年に死去し、亭内に絵画がかかっていない枠のみがあるのは、そうした理由によります。北山杉が用いられ、着物のご夫婦が横並びに歩けるという広い廊下、今では貴重な煤竹(すすだけ)がふんだんに用いられていたり、個性的な意匠の天井や南天の床柱など、見どころがそこかしこにあり感嘆するばかりです。

しょうざんへのアクセスは、バス停・土天井町(どてんじょちょう)から徒歩で5分ほどでしょうか。バス停の北にある松野醤油を通り過ぎると右側に下る道があり、しょうざんの北側から回り込んで入り口に進むことができます。敷地内にある「染織工芸館」では、京都のお土産類を買うこともでき、お手洗いもありますので、訪れてみてください。

ガイドのご紹介 吉村 晋弥

京都検定1級に8年連続の最高得点で合格(通算10回合格。第14回合格率2.2%)、「京都検定マイスター」。気象予報士として20年。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。BS朝日「あなたの知らない京都旅」、KBS京都(BS11)「京都浪漫」出演。特技はお箏の演奏。
散策・講座のお知らせ
【散策を受付予定】
9月8日(月)14時~16時 → 源光庵と光悦寺
9月12日(金) → 行き先未定
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8月27日(水)14時~16時頃、18時30分~20時30分頃「船岡山と建勲神社」
9月24日「洛西・大原野の社寺」、10月29日「永観堂」
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8月17日(日)09時~11時30分頃
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