南山城の岩船寺を訪れました。

個人的には今月3回目となりますが、岩船寺を訪れました。その創立は奈良時代にまでさかのぼるという古寺と伝わり、ご本尊は平安時代の丈六の阿弥陀如来で、銘から天慶9(946)年の造立とわかり、平等院より107年も古い像という大変貴重な仏様です。周りを四天王が囲み、荘厳な雰囲気です。本堂内部はぐるりと回ることができ、裏側の十二神将を始め数々の仏像を比較的近くで、ゆっくりと眺められるのがこのお寺の特徴です。11月末までは本堂裏の諸仏の御開帳や縁起や曼荼羅の秘法公開も行われています。

お寺へは自家用車以外では行きにくいのが難点ですが、JR加茂駅からコミュニティバスで向かうのがわかりやすいでしょう。バスは1時間に1本、加茂駅前毎時44分発が基本です(バスの時間は最新情報をご確認下さい)。また浄瑠璃寺から岩船寺は結構な登り坂ですので、徒歩で両方行かれる場合は下りになるように先に岩船寺にバスで向かうことをお勧めします。両寺の間では石仏巡りもできます。

境内で目を引くのは、朱色が鮮やかな三重塔。室町時代に建てられたもので、東山の八坂の塔(1440年)とほぼ同時期の1442年の建立です。2003年に大修復が完了し、往時の色彩を取り戻しました。11月末までの土日祝日は初層扉の開扉が行われており、内部の壁画を目にすることができます(雨天・荒天時は中止の場合あり)。

塔は山中に佇む姿が美しく、緑の時期も朱色が映えて美しいです。岩船寺の三重塔は、なんと周りの高い場所から、二層目・三層目と同じくらいの目線で見られてしまうという特徴もあります。こうして塔を少し高い場所から間近で見られる場所はなかなかありませんので、貴重なロケーション。塔の屋根を支えている天邪気(あまのじゃく)の頑張りも近くで見られます。

岩船寺はアジサイの名所としても知られますが、関西花の寺でもあり(浄瑠璃寺も同じ)、四季折々に花が咲きます。先日の境内ではホトトギスや秋明菊が咲いており、コスモスのお花が浮かんだ手水鉢も綺麗でした。基本的には静かに拝観ができるお寺ですので、機会があれば訪れてみてください。

ガイドのご紹介 吉村 晋弥

京都検定1級に8年連続の最高得点で合格(通算10回合格。第14回合格率2.2%)、「京都検定マイスター」。気象予報士として20年。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。BS朝日「あなたの知らない京都旅」、KBS京都(BS11)「京都浪漫」出演。特技はお箏の演奏。
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