24日に大河内山荘庭園を訪れました。

嵯峨野にある大河内山荘庭園は、戦前・戦後期に活躍した映画俳優・大河内傳次郎(伝次郎・でんじろう)が、1931年から30年の歳月をかけてこつこつと築いた別荘です。その回遊式の庭園は楓や桜などの美しい木々、手入れされた苔、趣のある建物群、飛び石や迷路のような植え込み、各方向への抜群の眺望などなど、四季折々にいつ訪れても「素晴らしい」の一言。小倉山の起伏を利用しているため、初めての時にはまだ続くのかと思わせるほど先が見えず、かなりの広さを感じるお庭でしょう。

拝観料が1000円ですが、近年は各地の拝観料が上がっており、むしろ値上げをせずに頑張っておられる場所だと思います。お抹茶の接待は最近は無くなり、セルフでお茶やカルピス、レモン水などがいただけます。庭園内の注意点は、起伏に富んだお庭かつ飛び石も各所にあるため、足の悪い方は難しいという点です。

大河内傳次郎は、映画出演料の大半を注ぎ込んでこのお庭を造りました。当時は長期保存が難しかったフィルムのように消えてしまうものではなく、いつまでも残る美を追究するという思いがあったそうです。彼がつくり上げた見事な美は、時を経た今も私たちを感動させてくれます。通路は狭く、木々に囲まれていて、先へ進むほどに変化していく空間を楽しめるのも魅力でしょう。

庭園は紅葉が最盛期を迎えており、大乗閣周辺からは東向きの眺めも楽しめます。個人的には嵐山方面を振り返った眺めが好みですが、晴れていると逆光になるため、雨や曇りの日がおすすめです。

茶室の滴水庵の前は苔が大変美しく、京都らしい光景だと思います。この日は散り紅葉も綺麗でした。大河内山荘庭園は人気の竹林の道の近くに入り口があるため、海外の方も多く訪れ、各所で写真を撮っていました。

園内奥からは雄大な山並みも望めます。本当に変化に富んだ園内で、どの時期にもおすすめですが、現在は紅葉が最盛期を迎え、より一層魅力が増しています。

また、経路の終盤にある妙香庵では、静かに写経や座禅を組んだり、座して庭園を眺めることができます。こちらの写経の机がガラスでよく反射します。妙香庵は15時で閉まるのでご注意ください。見逃す方が多く、静かに過ごせる穴場といえるでしょう。

ガイドのご紹介 吉村 晋弥

京都検定1級に8年連続の最高得点で合格(通算10回合格。第14回合格率2.2%)、「京都検定マイスター」。気象予報士として20年。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。BS朝日「あなたの知らない京都旅」、KBS京都(BS11)「京都浪漫」出演。特技はお箏の演奏。
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